フィラリア症予防薬の投与時期 | 札幌市清田区の動物病院 すぎうらペットクリニック

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フィラリア症予防薬の投与時期

だいぶ暖かくなり、そろそろフィラリアの予防を希望される方がで始める季節です。。

本州ではもうフィラリア予防が始まっているのでしょうが、札幌ではまだ蚊の姿を見ることもまだあまりありません。蚊は気温が15度を超えると発生が始まり、20度を超えると発生数が増えるようです(実際には蚊の種類などによっても違いがあります)。

実際に蚊からフィラリア症が感染する時期は、HDUという考え方で調べることができます。HDUは犬糸状虫症を媒介する蚊の体内でミクロフィラリアが感染幼虫に発育するのに必要な積算温度の単位です。詳しくはこちらを参照してください。

この計算で行くと、札幌では2002年〜2017年の最も早い時期で6月29日から感染が成立し、最も遅くは10月2日まで感染のリスクがあることになります

 

 

 

フィラリア症予防薬は、「予防薬」という名前がついているので「早く飲ませなきゃ!!」と思っている方も多いのですが、実は「虫下し」です。フィラリアの感染が成立して犬の体内に幼虫が侵入して1ヶ月ほど経ったところで虫下しを投与して幼虫をやっつけることで、成虫になるのを防ぎ、「フィラリア症」になることを防ぐためのお薬です。そのため重要なのは

1.飲み始めは感染が成立してから1ヶ月程度経った頃(札幌では7月中旬以降)

2.飲み終わりは最後に感染が成立する時期から1ヶ月後(札幌では11月中旬)

です。例えば5月にフィラリア症予防薬を投与しても(札幌近郊では)意味がありませんし、「もう涼しいから」と10月で投与を終了してしまうと、10月はじめにフィラリア症に感染しているとそのまま体内に幼虫が残り、よく春までの間に成虫になってしまい問題が生じます。実際に予防薬をお渡ししていても最後を飲み忘れてしまい、よく春の検査で「フィラリア症陽性」となってしまうことがあります。

せっかく予防をするなら正しい知識で確実に投与をしてあげてくださいね。

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