歯磨き、できてますか? | 札幌市清田区の動物病院 すぎうらペットクリニック

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歯磨き、できてますか?

病院に来る犬の口の中を毎日見ていると、犬の歯が歯周病になっていくのは本当に早いことが気になります。

全身麻酔で歯と歯肉の治療をしても、半年をすぎると歯石が目立つようになり、一年ほどで歯肉炎まで起きてきてしまう事が比較的多いのです。

歯磨きを「できない」「していない」子の場合は仕方がないので、1〜1.5年に一度処置をしていい状態を保つようにするのですが「歯磨きしている」という子でもやはり悪くなってしまう子がいます。犬の2割ほどは「頑張って手入れをしても状態を維持するのが難しい」ような歯周病の進行が早い子がいて、そういう子はそれこそ年1回麻酔をしてでもきれいに保っておかないと、10歳まで持たずに歯と顎の骨がぼろぼろになってしまい大変なことになります。

歯磨きを「している」というこの場合も、「奥や裏までしっかり」磨くのは現実的には難しく、「スバラシイ」というレベルで維持できる子は全体の1割にも足りません。

自分でも時々歯科を受診しますが、歯石をとってもらっても「3ヶ月〜半年に一度は来てくださいね」と言われますし、実際にそのくらいでいくとそれなりに歯石がついているようで、処置をしてもらうことになります。

人間が自分の口の中を自分で磨いていてもそうなのですから、どんなに頑張っても犬の口の中を「とてもいい状態」に保っておくのが難しいことは仕方がないことなのかもしれません。

 

とはいえ、「仕方がない」で放っておいてひどいことになってからでは取り返しがつかないので、定期的な口腔内のクリーニングが欠かせません。先日も「他の病院で口の中の処置をしたらたくさん抜かれてしまって・・・」という相談を受けました。診せてもらうと実際にはまだ抜いたほうがいい歯が何本も残っている状態でしたが、きっとそれよりもっとひどい状態の歯がたくさんあったからそちらから処置をしたのでしょう。「それは抜かれたのではなく、抜かなければならない状態まで放置した歯を抜いてもらったのですよ」とご説明しました。その子は実は1年ほど前に来院しており、そのときに当院でも全身麻酔をしての処置(その時すでに抜歯が必要な歯がたくさんある状態でした)をおすすめしていたので、処置する前の状態もある程度推測できる状態だったのでした。

本来抜かなければならない歯を「残す」のは、いいことではありません。残った歯をそのご家族が適切に磨いて維持できるかどうか、あるいはまたその端がトラブルを起こしたときに速やかに処置をしてあげられるかどうか(処置が必要となってから間が空いてしまうと、顎の骨や周囲の歯・歯肉はどんどん悪くなってしまいますからね)によって抜歯するのか、歯を残すのかを考えることになります。

つい最近全身麻酔をかけて処置をしてもらったばかりという犬の口の中。

当院ではよほどの事情がない限り抜歯対象になる歯がまだたくさん残っており、また歯石の除去も足りない状態でした。きちんとした処置をご家族が希望されたので、再度全身麻酔の後に必要な処置をさせていただきました。

 

 

 

 

口の中がかなりひどい状態になっていても、「臭いなぁ」くらいで様子を見てしまっている場合が非常に多いのですが、本来犬の口の中はほとんど臭わないものです。ニオイが気になった時点で「かなり良くない状態である」事に気づいてあげてください。そして様子を見るくらいならまず動物病院で相談してみてください。

 

当院は犬・猫の歯科治療に力を入れています。歯や口は生涯使い続ける大切なものですから、「今のにおいを何とかする」ことも大切ですが「この先一生いい状態を保つ」ためには長期的視野に立った治療が大切です。

犬猫の口腔内を最高の状態に保ち続けるには、当院にご相談ください。

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