フィラリア予防薬投与の注意 | すぎうらペットクリニック

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フィラリア予防薬投与の注意

私が子供の頃、犬を2匹飼っていましたが、2匹ともがフィラリア症で亡くなりました。小さな頃だったので詳しいことはわかりませんでしたが、「ノア」というセッターのおなかがパンパンに膨れて、動物病院でその腹水を抜いてもらっていたことだけは今でも思い出します。真っ赤な腹水(当時は血液だと思っていた)でした。

 

後になって知ったことですが、当時は一応予防薬があったものの、毎日飲ませなければならないとても苦い薬で、飲ませてもこっそり吐き出したりしていてなかなか完全な予防というのが難しかったようです。今では月1回の投与でほぼ100%予防ができるようになっていて、きちんと予防ができている犬ではフィラリア症をみることはまずありません。

 

その予防をする上で大切なことは、適切な期間にきちんと予防薬を投与すること。

フィラリア症の予防は、感染すること(フィラリア子虫を持っている蚊に血を吸われないこと)は防げないけれど、フィラリアの定期的な駆虫をすることで犬の体の中でフィラリアが成長しないようにすることで行われます。「予防薬」という名前ですが「駆虫薬」なのです(そのため、一部のお薬ではお腹の寄生虫を一緒に予防することもできます)。

 

蚊が活動して犬の血を吸うようになる時期は、HDUという考え方で調べることができ、この数年は6月10日頃です。この時期の吸血で犬の体内にフィラリアの子虫が入ると犬の体内で徐々に成長し、吸血から15日程度でL4と呼ばれる時期になります。フィラリアの駆虫薬はこの時期の子虫にのみ効果があります。L4期はその後45日程度続くと言われています。

 

ですから、蚊が活動を初めて「すぐに」薬を投与しても効果がありません。「2ヶ月後」だと遅すぎる可能性があります。ですから、一番いいのは「20〜30日後」。当院では7月1〜15日からの投与をおすすめしています。

 

同様に、科が最後に活動するのは札幌近郊では10月10日頃。そのため最後の投薬は「11月1〜15日」。この頃にはそろそろ雪が振り始めようかというくらい寒いですが、この時期に飲ませないと最後の時期を予防できません。札幌の場合この後翌春まで予防薬を投与しないため、最後でキチンとやっつけておかないと半年後には立派な成虫が心臓に寄生して・・・ということになります。

 

子供の頃犬を飼っていたのはもう40年近く前の本州です。当時の夏の暑さは今の札幌の暑さと同じくらいかヘタしたらもうちょっと涼しかったかもしれません。その頃はあまり北海道にフィラリア症ってなかったかもしれませんね。気候の変化とともに北海道でも増えてきており、特にキツネなどイヌ科の動物も感染しますから、自然や動物の多い札幌近郊で予防していない犬では増えてきている病気です。

 

まだ予防開始まで1ヶ月半ほどありますが、そろそろ準備を始めてあげて下さい。

fil2016

 

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