無麻酔で「歯石取り」の功罪 | 札幌市清田区の動物病院 すぎうらペットクリニック

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無麻酔で「歯石取り」の功罪

3歳以上の犬の8割ほどが歯周病を患っていると言われています。

歯周病の治療には歯周ポケットの中の治療が必要で、犬や猫では全身麻酔なしにすることは難しいのが難点です。とはいえ歯周ポケットの中の治療は痛みを伴うので、全身麻酔のは「口の中を触るのを嫌にさせない」というメリットもあります。

 

歯周病治療はあくまで医療行為なので、ペットショップなどで行う「歯磨き」や「歯石とり」のような審美的な処置とは違います。人間では審美的な歯石とりも歯科医師以外がすることは違法なようですが、なぜか動物病院以外でされることもあるようですね。

 

場合によっては動物病院でも「無麻酔」の歯科処置を唄っているところもありますが、「見た目が綺麗になる」だけじゃなくきちんとした「治療」が行われているのかどうかを確認することをお勧めします。処置直後は綺麗に見えますが、数年後の口の健康を考える必要があります。

きちんとした治療をする場合、歯と歯茎の状態をチェックし、歯石を取り除き、歯周ポケットの掃除をして歯の表面を研磨し・・・と、きちんとした手順にのっとって処置をするとどんなに軽度な歯周病でも1時間はかかる作業です。重度の歯周病では抜糸をしたり抜糸後の穴をふさいだり・・・となると2~3時間でも終わらないことも。避妊手術なんかよりもずっと手間暇のかかった処置になります。

 

そして、大事なのは処置の後。「あ~すっきりした」と放っておくとすぐにまた歯石が付き始めます。つきやすい子では半年も放っておいたらせっかくの処置が台無し。処置をしたらすぐに毎日のケアを再開してあげてください。

 

今は犬も猫も長生きをするようになりました。歳をとってから「口が痛い」「口が臭い」とならないように、早め早めにきちんとした処置をしておくことをお勧めします。

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