先日の新聞に、東京大学が「猫の腎不全の原因解明」という記事が載っていました。
猫は犬と比べると加齢による腎不全が多く、それによる通院をしている猫ちゃんがたくさんいます。10歳を過ぎた猫が「元気がない」「食欲がない」というとまず腎臓の病気を疑うくらいです。
記事によれば、猫では人間や犬で腎臓が悪くなると働くタンパク質がうまく働いていないことが解明されたということで、それに基づいた「腎臓病の薬」を開発中だというような内容でした。
腎臓は治らない臓器なので、現在猫の腎不全にできる治療は、腎臓の負担を減らしたり、腎臓の悪化をできるだけ減らすようなことをしたり、一部人間のように透析をしたりができるようにはなってきているものの決定的に「腎臓の悪化を止める」といった治療法がないのが現実です。そのため、腎臓が悪い子用のフードにしたり、お薬やサプリメントを投与したり、さらに腎臓が悪くなると週に何度か病院で点滴をするといった治療が一般的です。
「高齢だからある程度仕方がない」とこれまでスタンダードに行われていた治療がもしかしたら大きく変わるかもしれない。獣医学、犬猫の治療にはまだまだ驚くような進歩がたくさんあるのかもしれません。これからも犬や猫のためになる研究が進むといいですね。
