最近続けて「手作り食をあげています」という方がいらっしゃいました。
「手作り食って、どうやって作っているのですか?」と伺うと、大抵は「肉と野菜とお米と・・・」という、人間の食材を使って「何となくこんなもんかな・・・」という感じで作っています。しかし、残念ながら人間と犬では必要とする栄養も、消化管の吸収能力も大きく違うため、残念ながら十分な栄養を取ることができなかったり、カロリーばかりが高くなり健康な体重が維持できなかったりします。
インターネットや本のレシピを見て・・・ということも時々ありますが、そもそもそのレシピが「食べれる材料で美味しく食べられる一食を作る」のと、「ずっと食べ続けても大丈夫な栄養バランスを考えたものを作る」のは大きく違いますから、そこを理解してやっていただいていればいいのですがなかなかそれが難しい場合が多いです。
「美味しいもの」と「体にいいもの」が違うのは人間でも同じ。子供がラーメンばっかり食べてバランス良く食事を食べなくなったら困るように、犬でも美味しいものばかり食べていたらいいわけではありません。
ドッグフードは言ってみれば栄養士さんがきちんと設計した理想的な食事。きちんとした知識なしに「なんとなく作っている」手作り食は、人間で言えばジャンクフード。その時その時のお腹を満たすことはできても、将来に割って健康な体を維持するには適していません。
特別な事情があってドッグフードが与えられない場合(重度で特殊なアレルギーや食物有害反応など)を除いて、手作り食を与えるメリットは「人間の自己満足」以外にありません。
とは言え、ドッグフードもピンからキリまで。なんでもいいわけではありません。あなたの愛犬に最適なフードについてはご相談ください。