細胞診はしこりを見つけた際に針を刺して、針先に取れてきた細胞を観察することでしこりの原因を調べる検査。
体の表面にしこりを見つけたら、まず最初にやる検査です。しこりをいくら見ても触っても中身が何かはわかりませんが、この検査をすることで「腫瘍か腫瘍じゃないか」「腫瘍であれば悪いものの可能性が高いのか低いのか」をある程度判断することができます。場所にもよりますが多くの場合は麻酔も必要とせず、今後のそのしこりに対する治療方針を立てることができるので非常に有用性の高い検査です。
採取した材料は、「染色」という過程で検査しやすいように色を付け、顕微鏡で観察します。
これは犬の皮膚の表面にできたしこりから採取された肥満細胞。肥満細胞は体内に普通に存在する細胞ですが、こんなに塊で存在することは通常ありえません。
これがみえると「肥満細胞腫」という悪性腫瘍と診断され、きちんとした治療が必要になります。
何年も前からあるけど放置しているようなしこり。調べてみたら実は悪いもので急に問題を起こす・・・ということもあります。「小さいから」「一つだから」などと放置せずにきちんと検査をしましょう。