猫の慢性腎臓病 | 札幌市清田区の動物病院 すぎうらペットクリニック

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猫の慢性腎臓病

ペットフード協会の調べでは、この数年の猫の平均寿命は15.3歳だそうです(完全室内飼育の場合)。犬と比べると数年長生きな印象がありますね。

 

犬でも猫でも高齢になるとどうしても病気が増えてきます。猫の「初老期」と言われる7歳をすぎると、腎・泌尿器系の疾患とがん(悪性腫瘍)による疾患が増えます。死因の5〜6割をこれらの疾患が占めます(腎・泌尿器疾患が35%、がんが20%程度)。

 

高齢期の死因となる腎・泌尿器系疾患の多くは慢性腎臓病と考えられます。猫は少ない水分で濃い尿を作って生活しており、腎臓への負担が大きい動物です。そのため年令とともに腎臓の負担が増えてきます。腎臓が徐々に弱ってきても見た目の異常はほとんどわかりません。腎臓の機能が正常の1/4程度になって初めて、痩せてきたり、吐くことが増えたりします。でもそのずっと前から、排尿回数が増えたり、尿量が増えたり、水をのむことが増えたり、寝ていることが増えたりします。また尿検査や血液検査で微妙な変化が出てきます。

慢性腎臓病は早期にわかれば食事の変更やお薬、その他健康管理で数年単位の長いコントロールが可能な疾患です。しかし見た目に症状が出るほど進行してしまうとそれが難しくなってしまいます。普段からの健康管理、健康診断が大切な疾患の一つです。死因の35%ということは、3頭に1頭はなる病気ということになります。定期的なチェックで早く見つかればその意義は計り知れません。またご自宅でも飲水量や排尿量、排尿回数のチェックをすると慢性腎臓病のチェックに有用です。最近はこんな便利グッズもあります。

シャープの「COCORO PET」というトイレ。

 ← これです

AIって最近はやってるけどあまり実感しないなぁと思ってましたが、このトイレはなかなか賢いです。体重、トイレに入った回数、排尿回数、排尿に要した時間などもチェックしてくれます。その上使っているうちに猫の体重変化を把握して「今は体半分しか入っていないからかるい」なんてことも判断してくれるそうです。そのうえで、体重が急に増えたり減ったりした場合や、トイレの回数が増えたり減ったりしたことを、アプリを通じて教えてくれます。これは便利!猫が複数いても、首輪にタグを付けることで認識してくれて個別に判断してくれるそうです(うちは今一匹しかいないから試せませんが・・・)。

 

 

こういう便利グッズが増えて、猫の慢性腎臓病や泌尿器疾患が早く見つかるようになると、また寿命が伸びますね。

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