猫がトイレに頻繁に入ったり、トイレで踏ん張るけど何もでてない様子のときは・・・尿か便の問題です。今回は「便」が出づらくなる便秘の話。
猫は通常一日1〜2回の排便をします。食べているものにもよりますが、そのぐらい出るのが普通。時々2日に1回ということもあるかもしれませんが、それ以上でないと「便秘」を疑います。
また、猫はトイレ以外で排便することはまずありませんが、トイレの外に便が落ちていたりする場合、トイレでちゃんと排便できないのも便秘の可能性があります(下痢ではなくしっかりした便が出ている場合)。そこまでではなくても、排便に時間がかかるとか、トイレに行ったと思ったら何もしてないのに出てくる(頑張っても出なかった)といったこともあります。
便秘症は初期には排便の頻度が減ったり、排便時に頑張る時間が長くなったりしますがなかなか症状としてはっきりしない場合が多いですが、ひどくなるといつまでもトイレで踏ん張ったり、踏ん張った際に吐いてしまったり、踏ん張り疲れてトイレで倒れ込んでしまったり・・・というほどひどくなってしまうこともあります。お腹を触ったり、レントゲンを撮ったりしてみると、お腹の中に便が貯留しているのがわかります。
便秘症になるには何らかの原因がある場合も多く、肥満や運動不足、脱水をするような病気(腎臓病など)などが基礎疾患として存在することが多く見られます。
便秘自体は骨盤付近の便を摘出して取り除き、便を柔らかく出やすくしてあげるように浣腸するなどすれば一時的には解消しますが、大本の疾患を改善しないとまたすぐになってしまいます。原因がわからない場合や解消不能な場合もありますし、肥満の場合は痩せるのにも時間を要しますから、こうした場合は「便秘になりにくい食事」に変更して頂いて排便の管理をするのが一般的です。
上記のレントゲン写真の猫ちゃんは重度の肥満もあるので、同時に痩せるための食事管理や運動も考えなくてはなりません。
排便は毎日のことですし、きちんと出なければ全身に影響します。毎日ちゃんと排便できているかどうか、気にしてあげてください。