歳をとると後足が弱くなってくることが多いです。
人間でも、年齢とともに平のところでつまずくようになったり、何もないところで転倒するようになるようです。犬の場合は4本足なので、すぐに転倒するようなことがありませんが、後ろ足に力が入りづらくなる分前足に負担がかかり、ひどくなると前に転んだりするようになります。
そこまで行かなくても、たったときに後ろ足の指指幅が狭くなったり、これまで軽々上がれたところに上がるのに時間がかかるようになったりといったことが最初の症状の場合が多いようです。
単純に年齢的なものの場合と、ヘルニアなど病気によるものとあるので、まずはそれをきちんと管理することが大切です。痛みがある場合とない場合で対応が変わりますし、レントゲンではっきりわからなくてもCTやMRIで異常が見つかる場合もあります。
足腰が弱ってくると、例えばソファーなどから落ちたり、階段を踏み外したりして、高いところから落下すればそれによって骨折や脱臼といった他の問題が生じてしまいますから、生活環境の見直しなども含めて「ひどくなってから」ではなく、「症状が出る前に」先手を打って怪我をしたり炒めたりしないようにして上げる必要があります。人で言うバリアフリーですね。
ただ、バリアフリーにしすぎちゃうと逆に足腰を鍛えることができなくなってしまいます。ですから「生活環境を見直して不必要な負担を減らす」と同時に「適切な運動やマッサージで運動能力の低下を防ぐ」ことが大切です。
一生自分の足で歩けるのが理想ですが、高齢になるとなかなかそれが難しい場合もあります。後足の衰えが進行してしまうと、それを取り戻すのはなかなか難しいです。衰える前に適切な栄養補給や適切な運動で衰えないようにしてあげることが大切です。
歩き方や立ち方が気になり始めたらできるだけ早く対処してあげることで衰えを遅らせることができます。痛みがなさそうだからと様子を見すぎずに、病院できちんと診察を受けてみてください。本当に不自由になってからできる事は限られています。そうなる前にいろいろなことがしてあげられますよ。