今国会で、動物愛護法の改正が議論されているようです。犬猫の販売を8週を超えたものに限定することと、マイクロチップの装着の義務化です。
犬猫の販売は、過去には「小さい方が売れるから」という理由で、かなり若齢の子がペットショップで販売されていました。若齢で体力が弱く手間を掛けなければならない時期に、詳しい説明もなく販売された結果、家に来てすぐに調子が悪くなってしまう犬や猫が病院に来ることも多く見られていました。
また、早期に親犬から離されることで、犬や人に対して慣れづらいなどといった社会化がうまくいかない率が高くなることもわかってくるなど、デメリットが多いことが以前から指摘されていました。
我々は獣医師会を通じてこうした状況に法的制限をかけるように以前から要望を出していましたが、過去に成立した動物愛護法では「生後8週齢以下の販売を制限」となっているにもかかわらず付則として「生後7週を超えれば販売できる」となっていました。
実際にペットショップを見てみると、実際には7週齢以前でも店頭に並んでいて「○☓日以降の引き渡しです」と書かれているなど、愛護法の趣旨とかけ離れた部分があるのが残念ではありますが、それでも以前よりだいぶマシになってはいました。今回ようやくその付則をなくす事になりそうです。
みなさんもペットショップへ行かれたら、店頭にいる犬や猫の誕生日を見てください。きちんと親元で幸せに暮らした子かどうか、それはきっとその子の一生に影響します。せっかく家族に迎えるなら、そうした子を選んであげてくださいね。
まだ札幌近郊では遅咲きの桜が満開です。