高齢な犬や猫が増えるようになって、「がん」を患う子もどんどん増えています。
私が獣医になった頃は、犬や猫ががんと言われてもまだあまりピンとこない方も多かったのですが、今は検診や診察をしていると何らかのがんを抱えている方も比較的多いものです。
他の病院でがんと言われて説明や治療はある程度受けていても不安を抱えたままと言う方もいらっしゃって、詳しい説明を求めていらっしゃるご家族もいます。
一口にがんと言っても様々な種類があり、そのがんの進行の速さや治療法も様々です。きちんとした治療すれば寿命に影響しないものもあれば、どんなに頑張っても数ヶ月の寿命しか得られないものもあります。
そして、頑張れば頑張っただけ治療効果が得られるがんでも、獣医師とご家族がうまくコミニケーションを取れていないと、犬や猫がその治療を受けることができないと言うこともあります。
残念ながらがんに関しては、進行してしまうとできることが本当に限られてしまいます。早期発見はもちろんですが、がんが見つかったらどんな治療が1番良いのか、その治療をすることでどういう予後が見込めるのか、詳しい説明をきちんと受けて、わからなければ何度も獣医師と話し合いましょう。
ある程度がんの治療についてわかっている先生であれば、疑問や不安についてきちんと説明をしてくれるはずです。また自分の病院ではできない治療も、大学病院や治療が可能な二次診療施設を紹介してくれるはずです。
悔いのない治療を選択してあげてください。