高齢犬の介護 | 札幌市清田区の動物病院 すぎうらペットクリニック

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高齢犬の介護

11歳の秋田犬のKちゃんが入院していました。

数年前に通院されていたKちゃんですが、ご家族が引っ越されて遠くなってしまいしばらくあっていませんでしたが、また近所に越してきたとのことで連絡がありました。聞くとだいぶ足腰も弱り、体のしこりから出血してニオイがすごいとのことでした。

連れてきてもらうと、耳と肛門の横、肩のところにしこりがあり、特に耳と肛門のしこりが傷ついて出血しています。それ以上にだいぶ老け込んで立ち上がるのもままならなくなっていました。

秋田犬の11歳はたしかに高齢ですが、それにしてもずいぶんと弱ったな・・・と思いましたが、調べてみるといろいろな病気があることが判明しました・・・体の表面のしこりの他に

・甲状腺機能低下症

・重度の外耳炎

・胸の中にも大きなしこり

・関節の変形による四肢の不自由

これらが主な問題点でありました。

 

ご家族は引っ越されてすぐで、肛門や耳の出血を全身麻酔下で処置してほしいというご希望でしたが、まず胸のしこりにより呼吸がやや障害されており、安全にするのは難しい状況でした。また四肢が弱く、立ち上がるのも一苦労な状態でした(立ち上がれば滑りにくいところならかろうじて歩けるくらいでした)。それなのに引っ越した先は階段を上らないと家に入れないところだということでした。

残念ながら、すべてを一度に解決するのは不可能な状態で、まずは何が一番今の問題なのかをご家族と相談し、ひどいニオイと出血の原因になっている肛門と耳のしこりを「問題のないレベル」に治療することにしました。将来的には問題が出るかもしれませんが、とりあえずの処置として局所麻酔下でのレーザーメスでの切除・蒸散を行いました。

もう一つ、ひどいニオイのもとになっていた外耳炎は、耳道内の洗浄をして点耳薬を入れることで、手間はかかりますがある程度コントロールはできそうな状態でした。

立てないことについては、介護用の四肢を支えるベルトをご案内し、実際に病院にあったものをつけてみて使い勝手を見てもらうことにしました。40kgの秋田犬は支える人間も大変なので、少しでも負担を減らして上げる必要があるためです。

 

そこから先の治療は、投薬の手間や費用がかかるので、ご家族で相談してどこまでするのかを決めてきてもらうことになりました。それにしても数日入院している間、寝たきりになってきている大型犬をお世話する大変さを感じました。お散歩に行くにも抱えて行く必要がありましたから。

 

犬が年をとるに連れていろいろな問題が出てきますが、早め早めに対処して寝たきりにならないようにするのは大切だなぁと思いました。今はいろいろな介助用グッズもありますから、人間が先に参ってしまわないように、上手にグッズを使って犬も人も負担を減らしてあげることが大切です。また年令による体の衰えと、病気によるもの、病気でも治せるもの、治せないけど維持できるもの、治せず進行していくものをきちんと判断することが大切です。

残念ながらいつまでも若くて元気というわけには行きません(これは人間もですね)。上手に加齢と付き合ってあげなくてはいけませんね。

 

当院ではこの本もおすすめしています。待合室で読めるようにしていますので、待ち時間に見てみてください(^^)

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