犬や猫の寿命が昔よりすごく伸びたおかげで、家族と過ごせる時間が長くなったのはすごくいいことですが、同時に人間で見られるように癌や脳梗塞、認知症など高齢期で多くなる病気がよく見られるようになりました。
認知症は健康に歳をとった結果なるものなので、本人や家族にとって幸せなことだとは思いますが、程度によってはお世話をする家族の負担が大きくなります。
夜目が覚めて歩き回る犬や猫のために交代で起きて世話をしてくれているご家族もいます。しかしやはりご家族の負担も少なくはありませんし、お仕事をされている方が夜中もずっと面倒を見るのは現実的ではありません。
状況によっては、夜しっかり寝てくれるようにお薬を使って休む時間を作ることも必要だと思います。介護する人間の方が先に倒れては元も子もないと思うからです。
認知症は気づかないうちに進行します。いよいよ困り果ててから病院に来ていただいても、できることが少なくなってしまっていることも多いものです。普段から病院に来ていただいていると、様子の変化にも気づきやすいですし、悪化しないようなアドバイスもさせて頂くことができます。
そうなったときに、残された時間を少しでも長く、楽しく過ごしていい思い出を作りたいですね。