26日から動物愛護週間。
この夏、動物愛護法が改正されました。その中に「子犬/子猫の販売を生後8週齢以降にする」というものがあります。「8週齢規制」と呼ばれるこの決まりは10年ほど前から言われていて、その目的は「社会化期」と呼ばれる犬や猫が社会性を身につけるのに非常に重要とされる時期を親犬や兄弟、いろいろな人間ときちんとした関係を作ることです。
早期に親から離されてペットショップで孤立したケージに入れられて飼育されることにより、他の犬/猫だけではなく人ととの関係もうまく行かなくなり、成長後に無駄吠えや分離不安、その他様々な問題行動の原因の一つではないかと言われています。獣医師の間では以前から言われていて、社会化期をきちんと過ごさせてあげようという声がようやく認められたということになります。
販売するペットショップやブリーダーだけでなく、家に迎え入れるご家族の側も「ちょっとでも小さくて可愛い時期から」と言う気持ちはわからなくもありませんが、成長後に「吠えるから一緒に暮らせない」と言って捨てられたり管理センターに持ち込まれたりする動物が未だにいるというのはとても残念なことです。これが減るのはいいですね。みなさんもペットショップで売られている犬や猫を見るときは、生後の週齢にも気をつけてみてみてくださいね。
今回は同時に、繁殖業者が犬を飼育する環境についても決まりができ、一頭あたりのスペースをある程度確保するような法律になるようでです。これによっていわゆるパピーミル(子犬工場)と呼ばれるような劣悪な環境で飼育されていた犬や猫が少しでも快適に過ごせるようになればありがたいですね。
こうした法規制により、「犬や猫は安く大量生産できるものではない」ようになり犬や猫の販売価格は徐々に上がってきているように思います。その代わり最近では管理センターや保護団体から犬や猫を引き取って家族に迎え入れるというケースも増えてきています。
ちいさなかぞくを新しく受け入れる場合には、こうした事も考えてあげてください。