今回の処置は歯周病がひどくなってしまった10歳のダックスフント、Kちゃん。
Kちゃんは重度の歯周病だったため、一度で全ての処置をすることができず、前回右側の歯をほぼ全て抜いて、口と鼻の間にあった大きな穴を塞ぐ手術をしました。そちら側の傷が落ち着き、体調が回復するのを待って今回は左側の手術。
前回歯石を簡単に取ってあるのでなんとなく綺麗ですが、画像の左側、犬歯とその後ろあたりは広範囲に歯を支えている顎の骨がなくなっていて、歯の根元がそのまま鼻の穴に通じていました。
本来は顎の骨で口と鼻の間には丈夫な壁があるのですが、この骨が溶けてなくなってしまうのです。歯周病が怖いのは「歯石」でも「口臭」でもなく、「顎の骨がなくなってしまう」ことなのです。
上下の歯を抜いたKちゃんは、舌が出るようにはなってしまいますが歯周病が進行することはなくなります。食事するにも特に問題は出ません。後は傷がしっかり治ると良いですね。