今年は雪が多かったですが、ようやく溶けてきました。それでもまだ緑が出始めるまでには少し時間がかかりそうですね。
例年、雪解けと共にマダニが活動を始めます。昔は札幌近郊ではまだあまりマダニを見ることがなく、山へ行く犬がマダニをつけてくるというイメージでしたが、この10年くらいは市内の公園や歩道脇の草むらでついちゃったなんていう犬や猫が来院するようになり、温暖化のせいなのか随分とよく見るようになりました。
それと同時にマダニの予防薬も年々進化して、予防薬の投与をするとほとんどマダニがつかなくなりました(稀についちゃうこともありますが、すぐに弱ってしまいます)。
マダニは「ついたら取れば良いでしょ」と思っている方もいらっしゃいますが、マダニの中にいろいろな病原体が隠れていて、吸血する時に犬や猫、もちろん人の体内にもそうした病原体を入れて問題を起こします。最近毎年のようにニュースになるSFTSや、北海道で被害が大きいダニ媒介性脳炎などが主なものです。これらは「マダニを取り除いたら良い」というものではないので、できるだけマダニに吸血されないようにする必要があります。
マダニは雪の下の落ち葉の中に潜んでいて、雪解けと共に活動を開始します。吸血して脱皮して成長していくため、春先のマダニは飢えています。
そろそろ準備して、いつでも始められるようにしておいてくださいね。