犬や猫の平均寿命は現在どのくらいでしょうか。
全国区の動物病院で2020年〜2021年に亡くなった犬の統計を見ると、犬の平均寿命は13.6歳、猫の平均寿命は12.3歳となっていました。思ったより短いと思いませんか？
私はこれを見た時に、「短いな」と思いました。
普段当院に来院される子たちを見ていると、もっと高齢な子がたくさんいるからです。
よく考えてみると、定期的に当院に来院している子というのは「身体検査」「血液検査」「画像検査」を定期的に行っている子がほとんどです。当院ではできるだけその子の体全体を把握できるように身体検査は頭から足の先まで行いますし、健診についても血液検査だけでなくレントゲン検査や超音波検査も同時に行うことをお勧めしています。また一度やっておしまいではなく、定期的に行うことで加齢による変化を捉えることも可能です。健康管理については最上級のケアを実施していると言えます。だから寿命が長くなるのはある意味当たり前のことと言えます。
上記の統計には続きがあって、犬の死亡原因は①腫瘍②循環器疾患③泌尿器疾患、猫では①泌尿器疾患②腫瘍③循環器疾患 となっています。
これらの疾患は、定期的な身体検査や尿検査、血液検査や画像検査によって早期発見・コントロールができることが多い疾患です。早期発見をして適切なケアをすることで、疾患が始まっていてもそれで体調を崩さないようにしてあげる期間を長くすることができます。それによって寿命を延ばすことができます。
少しでも元気に長生きしてもらうために、できるだけのことをしておきましょう。犬や猫の寿命10〜15年はあっという間です。ついこの間まで子犬・子猫だったのに「もう10歳」ってなります。そうなってから「長生きしてもらいたい」と思うなら、もっと前から準備をしておきましょうね。