体の表面にはいろいろなしこりができます。
皮膚に異常を見つけた時にまず必要なことは、それが「悪いもの・・・悪性腫瘍」じゃないかどうかを確認すること。悪いものであればそれに準じたきちんとした対応が必要になります。
「悪いものではない」場合、これは良性腫瘍やイボといった類のものになります。命に関わることはありませんが、それでも皮膚の表面にいつもあれば気になりますし、大きくなってくれば傷ついたり違和感が出たりすることがあります。
こうしたしこりを、全身麻酔を必要とせずに綺麗にするのが「レーザー装置を用いた蒸散処置」です。高エネルギーのレーザーを用いて、しこりを表面から蒸散させて除去するもので、人の医療でもイボやホクロの除去に用いられます。
レーザーによる蒸散のメリットは、全身麻酔を必要とせず、切ったり縫ったりもしないため比較的手軽に行えるところにあります。
デメリットとしては、皮膚の中に残る根元まで完全に除去できないため、皮膚の奥に本体のあるしこりには使用が難しいこと、蒸散させると組織の検査ができないこと、目の縁など実施が難しい場所があることなどがあります。特に根元まで完全に除去できないことと組織の検査ができないことから、悪性腫瘍の可能性がある場合には原則お勧めできません。
蒸散処置をすると一時的にその部位に薄く瘡蓋状のものができます。1〜2週間ほどでそれが剥がれます。一度で綺麗にならない場合でも、小さくなったところでもう1〜2回繰り返してあげると綺麗になる場合がほとんどです。
皮膚にできた皮脂腺由来良性病変にレーザー蒸散を実施したところ
皮膚にできた良性病変にレーザー蒸散処置を行ったところ
イボができたけど、全身麻酔は心配だし・・・とお悩みの場合、選択肢にしていただいてはどうでしょう。