当院でおこなっているレーザー治療③ 手術できない腫瘍に対するレーザーサーミアを用いた免疫療法 | 札幌市清田区の動物病院 すぎうらペットクリニック

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当院でおこなっているレーザー治療③ 手術できない腫瘍に対するレーザーサーミアを用いた免疫療法

レーザーを用いた腫瘍治療の一つに、レーザーサーミア療法があります。

正常な体の細胞は42度程度まで耐えることができますが、腫瘍細胞は42度に耐えられないとされています。レーザーサーミア療法ではレーザーを熱源として腫瘍の内部温度を上昇させて腫瘍細胞を破壊します。

腫瘍内部で細胞が破壊されるという直接的な効果だけでなく、破壊された細胞に対して免疫細胞が賦活化し、残る腫瘍細胞を免疫細胞が破壊するという効果も期待できます。

当院ではこれに加えてレーザー光で凝固するICGを併用した組織凝固治療も行っています。腫瘍組織内を凝固し、壊死・脱落させて腫瘍を縮小させます。

基本的に大きなしこり、特に悪性の可能性があるものでは、全身麻酔下で残さずきちんと取り除くのが理想です。しかし超高齢であったり、基礎疾患があって全身麻酔が難しい場合に、無麻酔あるいは局所麻酔で行うことができるこれらの処置で、しこりを小さくしたり、違和感が少ない状態にできる場合もあります(その状態を維持するためには定期的に処置を行う必要がある場合もあります)。

 

高齢のゴールデン・レトリーバーの指の間にできたしこり
針生検で悪性腫瘍の可能性は低いと判断したため、ご家族と相談の上処置を実施しました。

処置後内部が壊死。表面に瘡蓋ができました。その瘡蓋を剥がしたところ

この部位に同様の処置を計7回実施。しこりが肉眼で確認できなくなったため処置を終えて経過観察をしました。治療開始から5週間後の同部位の状態。

この症例ではこの後このしこりとは無関係の原因でなくなるまで再発することなく過ごすことができました。

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