先日は、3年ほど前に家の中のチェックをした子の口腔内のチェックと治療を行いました。
当院では、犬の不妊手術の際には口腔内のチェックを必ずするようにしています。この子は不妊手術のチェックの際に通常よりも歯の数が少なく、なおかつ永久歯が生えて来なければならない時期にまだ生えずに歯茎の下に残っている歯が確認されました。(レントゲン写真を撮らないと分かりません。)
そのまま入れずに残っていると下顎の骨の中で嚢胞を作ってしまい問題を起こします。そのため、こういう歯は早く見つけて問題を起こす前に対処してあげる必要があります。
幸い、この子は見つかったのがまだ1歳になる前の早い時期だったので、見つけた段階で歯茎に処置をして、歯が出やすいようにしてあげて様子を見ていました。
幸い、この子は見つかったのがまだ1歳になる前の早い時期だったので、見つけた段階で歯茎に処置をして歯が出やすいようにしてあげて様子を見ていました。
今回それから時間が経過してがかなり汚れてきていたので、久しぶりに口腔内の精密検査と以前処置した場所の確認を行いました。
左が以前で、右が今回です。以前は埋まってかろうじて頭が見えるかどうか位だった歯が頭を出しています。
同様の歯が他にも1本あったのですが、そちらも無事に生えていました。
3歳になると、それなりに歯も汚れていて、
前日にトリミングサロンで歯磨きの処置を受けて黒い汚れが取れたと言う歯ですが、まだ汚れがたくさん付いて黒ずんでいます。
右側は犬歯の裏側ですが、厚く歯石がついて歯肉に食い込んでいるのがわかります。それでもこの子は3歳にしては綺麗な方です。3歳の犬の90％で歯周病が始まっていると言われています。
ちなみに上の写真では普通の犬と比べると歯の数が少ないです。この子の上顎の歯は生まれつき永久歯がないところもあって、これは小型犬では時々見られるもので異常ではありません。
当院では、犬の不妊手術の際の口腔内のチェックに力を入れています。全身麻酔を行う際に、愛犬の歯の健康チェックもやってみませんか？そして日々の歯磨きをご自宅で頑張り定期的にきちんとした処置を行うことで、長くきれいな口の中を保つことができます。
通常全身麻酔下で、口の中の詳しい検査とレントゲン写真を撮ると、30,000円から40,000円ほどの費用がかかります。(当院では)。
1歳未満で不妊手術をされる子には、不妊手術の料金内で、これらの検査を行っています。(2024年2月現在でいずれ別途費用をいただく可能性があります)。早い段階での避妊去勢と同様、口腔内のチェックと将来的な管理も、元気で長生きすることには有用だと考えているためです。
口腔内環境にご興味があれば当院までご連絡ください。
