犬や猫は自分から症状を訴えることができないため、動物病院ではどうしても検査の頻度が増えます。
慢性疾患の経過観察では、「体調がそれほど変わらない」段階で病気を見つけることで、良い状態を維持することが目的です。そのため、「家では元気にしている」時に検査を行うことが多くあります。検査結果が「特に変わりなし」となることが多いですが、時々「あれ?おかしいぞ」という異常が見つかり、それが早期治療につながることもあります。
検査の頻度をどの程度にするのがよいかは難しいところで、その子が持っている病気や進行状況によって幅を持たせています。当院では、血液検査は1ヶ月から3ヶ月に1回、画像検査は半年〜1年に1回行うことが多いです。これは私自身の犬や猫が病気になったときに行う検査頻度で、これが最善だと考え、皆さんにもご提案しています。
しかし、それがご家族にとってのベストかどうかはまた別の問題です。例えば、「異常が見つかっても絶対に治療しない」と決めているご家族の場合、治療を行わないのであれば、検査をする意味はありません。また、投薬に費用がかかり、検査を増やす負担が大きい場合、検査をしても治療が継続できなければ意味がありません。このような場合は、ご相談の上で検査頻度を調整したり、検査項目を減らしたりすることもあります。もちろん、その場合デメリットもありますが、総合的に見て犬や猫のためになるのであれば、選択肢の一つとなります。
「検査で異常が見つかると怖いから検査したくない」という方もいらっしゃいます。この場合は、そもそも当院に来ていただく意味があまりありませんので、こちらから積極的なご提案は控えさせていただいています。
当院では、あくまで「最善」と考えるご提案をしていますが、ご家族にはそれぞれの考え方があります。わからない点や困っていることがあれば、お気軽にご相談ください。できるだけご希望に沿いつつ、犬や猫のためになるように対応させていただきます。
これはAIで生成したイラストです