高齢犬の予防注射 | 札幌市清田区の動物病院 すぎうらペットクリニック

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高齢犬の予防注射

「知り合いに高齢になったらワクチンいらないんじゃないの?危ないと言われました」と、ワクチン接種に来院したCちゃんのご家族が心配そうにおっしゃいました。

 

「高齢の動物にワクチン接種が危ない」という理由はよく分かりません。もちろん「高齢で体調の悪い犬・猫」へのワクチン接種は無意味で危険が伴いますが、これは「若いけど体調が悪い犬・猫」でも同じことで、高齢かどうかは関係ありません。

 

高齢な犬・猫が「健康」かどうかの判断はなかなか難しくて、当院ではこれまでに通院して頂いている方の場合は体重の変化などの身体検査・問診での異常がみられない場合に接種を行います。逆に身体検査・問診で気になる症状がある場合はまずそれを解決してからということになります。昔は札幌市内でも公園などで狂犬病の集合注射というものがされていて、十分に身体検査や問診ができない状況で予防注射せざるを得ない状況がありました。そうした場合にはあまりに高齢であったりかんたんな身体検査で不安があった場合に「今この場では接種しないほうがいいのできちんと病院で身体検査をした上で判断してもらってください」ということはありました。なんせ、そういう会場には「先週腫瘍の摘出手術を受けたところです」というような子でも接種してもらえるならと来ていましたから。

こうした場合も、可能な限り「普段見てもらっている病院」で接種してもらえるのが安全・安心です。

 

 

高齢になったほうがワクチン接種が必要であるというデータとしては、動物の保険会社 アニコムが定期的に発表している疾病の統計があります。「アニコムどうぶつ白書」によれば、感染症が多いのは犬では1歳未満と8歳以上、猫ではやはり1歳未満と9歳以上となっていました。高齢になるほど抵抗力が低下して、感染症になりやすいのですね。

人間では、肺炎球菌やインフルエンザのワクチンが高齢になってから必須になっているように、一般的には高齢になる方が感染症にかかりやすく、なおかつ掛かった際に重症化しやすいと言われています。これは犬や猫でも同じことでしょう。

 

歳を取ってきてワクチン接種に不安が出てきたら、ワクチンが効いているかを調べる「抗体検査」をおすすめする場合もあります。抗体が十分に存在すれば、慌ててワクチン接種をすることもないでしょう。

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