ダックスフントのBちゃんはそろそろ11歳。定期的に病院にお越しいただいて爪切りをしたりダニの予防をしたりした際に身体検査をしていますが、先日来院した際に心臓の音にごく僅かな雑音が混ざるようになっていました。年齢からしても一度健康診断をしてみましょうということになり、本日いらっしゃいました。
朝ごはんを抜いてきていただくことになっていたため、朝一番で来院。お母さんも一緒に朝ごはんを我慢してきてくれました。
当院では身体検査、血液検査、尿検査、レントゲン検査、超音波検査をセットにした検診を、特に7歳を超えたら定期的に行うようにお勧めしています。
Bちゃんは検査で「脾臓」という臓器に1cm程のしこりが見つかりました。脾臓のしこりは悪性腫瘍のことも多く、見つかったら厳重な経過観察や切除しての組織検査を行う必要があります。
検査のお迎えに来たご家族と話し合った結果、近日中に手術を行うことになりました。
気づかないままになっていたら下手をすると数カ月後にお腹の中で破裂して命に関わることもあります。検査で早く見つかって問題が起きる前にわかって対処することができ、Bちゃんとご家族にとってはとても有意義な検査になりました。
もちろん検査で異常が見つからないに越したことはありませんが、「異常が見つからない」ということは検査が無駄になるということではありません。定期的な検診で「異常がない」ことを確認することはとても大切な事なのです。そしてそれを積み重ねていくと、ちょっとの異常に早く気づくことができます。
頻繁にする必要はないと思いますが、人の3ヶ月は犬や猫の1年に相当すると言われていますので、年に1〜2回の検診は行ってあげることをおすすめします。