今月19歳になるミニピンのHちゃん。肝臓や腎臓が数年前から悪く、定期的に点滴に通っています。幸い治療開始が比較的早かったことと辛抱強く頻繁に点滴に連れてきていただけることで、本人は比較的症状も少なくいい状態を保ってきました。
さすがに最近は調子に波があり、点滴の回数を増やしたり飲み薬が増えたりしていましたが、それに加えて先月末あたりから徘徊したり狭いところにはまってでられなくなったりという痴呆の症状が見られるようになってきました。
最近は犬の寿命も伸びて、人間に見られるような痴呆の症状が犬でも見られるようになってきました。
足腰が弱くなったり、痴呆の症状がみられるようになった犬や猫の日常のケアは手間がかかります。程度にもよりますが、人間の介護に近いものを感じますし、実際にそうおっしゃるご家族もいらっしゃいます。
それを楽しみながら実施できるだけの余裕がご家族にある場合はいいのですが、そうでない場合は少しでもケアが楽になるようにいろいろな方法を考えるのも動物病院でできることの一つです。
ケアに疲れてご家族が倒れてしまうような事になってはいけません。
さいわいHちゃんの痴呆症状は、サプリメントの投与によって改善して今のところ落ち着いているようです。
ずっと一緒に暮らしてきた家族。最後まで楽しくいい思い出になるように、一緒に過ごしてあげたいものですね。