マラセチアというのは皮膚の表面に生息し、皮脂を餌にしている酵母菌という真菌の一種です。正常な皮膚でも少しはいるのですが、特に外耳炎や脂漏症でベタベタした耳垢や皮脂の検査をすると多量に見つかることがあります。
1ヶ月前から耳を痒がっているというラブラドールのKちゃんは、耳の中が真っ黒な耳垢で埋まっていました。この耳垢を取って顕微鏡で覗くと・・・数えきれないくらいのマラセチアがみえました。耳垢の検査では他の菌がいないか、炎症の度合いがどの程度化等を確認してお薬や治療法を組み立てていきます。
困ったことにこのマラセチアの独特の匂いは、一度手につくとなかなか取れません。洗っても洗ってもいつまでも臭っています。これが1ヶ月も自分の耳から臭っているKちゃんは大変だなぁと思います(犬にしたらいい匂いという可能性もありますが・・・)