目の異常 | 札幌市清田区の動物病院 すぎうらペットクリニック

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目の異常

眼の一番外側の透明な膜が角膜。その角膜に傷ができた状態が角膜潰瘍。
シーズー犬やパグなど、眼の大きい犬種は角膜潰瘍での来院がよくあります。目の露出が多いこと、涙の量が減る病気になっているコが多いことなどが原因になるようです。また、犬のひげはトリミングで切ってしまう場合も多いのですが、このひげが顔の周りのセンサーになっていて実は結構大事。試しにひげを触ってみると目を閉じます。このひげを切っちゃうと眼の付近にものがぶつかったときにまぶたがきちんと閉じてくれなくなっちゃうのではないかと考えられます。
シーズー犬のPちゃんは、数日前から眼がしょぼしょぼするということで来院しました。見ると真っ赤に充血した眼の真ん中、普通なら透明で見えないところに巨大なクレーター状の傷があります。肉眼でも見れる傷というのはかなり重症な例で、実際Pちゃんの傷はかなり深く、もう少し深くなったら中の水が出て眼が敗れ、失明してしまうような状態でした。

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角膜潰瘍の治療には、潰瘍の程度や原因、全身状態などにより様々な治療法がありますが、今回Pちゃんの場合は、初日は一時間に一度くらいの頻繁な点滴をしてもらって再度眼の傷を評価しました。悪化していくことはなさそうだったので、眼瞼を眼帯のように利用するため「眼瞼縫合」ということをして、上下のまぶたを仮縫いして眼を閉じた状態に維持しました。幸いPちゃんはおとなしかったので、局所麻酔での実施も可能でした。

 

 

2週間後に一度縫合を外して眼の傷を再評価しました。改善傾向でしたがまだくぼみが残った状態でしたので、再度局所麻酔で角膜表面の治りの悪い傷部分を処置して綺麗な傷にし、再度眼瞼縫合を実施。それから二週間経過すると、傷跡が残っているもののかなり綺麗に穴がふさがった状態になりました。それからもう2週間目薬を差してもらって本日診察でしたが、パッと見ためにはほとんどわからないくらいに傷が回復。これならもう特別処置は必要ないでしょう。

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眼は処置が遅れると完全に失明してしまうこともあるところです。異常を感じたらできるだけ早く受診してください。

当院では一般診療で診断・治療することの出来ない場合には眼科専門医の紹介も行なっております。

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