ヒトでは尿検査は簡単な検査の一つではないかと思いますが、犬や猫柄の尿検査は意外と難しいものです。おしっこを持ってきて・・・といっても自分で採ってくれるわけではないので、ご家族におうちで採ってきてもらうのが一般的です。
とは言え雄で足を上げておしっこすることがあればまだしも、腰を落としてするワンちゃんやネコの場合はなかなかタイミングよく採れないというのが実際です。
それでも尿の検査からわかる情報が多く、腎臓の機能や全身の評価をする上では欠かせない検査の1つです。おしっこの回数や色に異常が見られなくても、目に見えない形で異常がある場合も実際にはあります（そういう事のほうが多いかもしれません）。
尿検査を最も正確に行うためには、膀胱から注射器で直接採取するのがいいと言われています。尿道から管を通すカテーテル法は、尿道の外側の汚れは膀胱内に押し込むリスクがあります。またそれなりに違和感を伴います。昔はお腹の上から膀胱を押して排尿させる圧迫排尿と言う方法も取られることが多かったのですが、近年はそれにより腎臓に障害を起こすことが証明されており、しない方が良い検査の1つとなりました。
当院では、当院でワクチンをうたれている方へ時期のお知らせをするおはがきと一緒にその日に採取した尿をお持ちいただければ、尿検査を１回無料で行うサービスをさせていただいています。実際に持ってきていただける方は半分くらいなのですが、その中には全く無症状にも関わらず問題がある場合も見受けられます。
ご自宅での尿の採取ができれば犬や猫にとっての負担が少ない検査の一つ、尿検査をぜひ一度受けてみてください。