咬傷事故は「犬が噛みつく事故」で、人だけでなく犬が噛まれることも咬傷事故になります。犬自体が問題というよりも、飼い主が「きちんとしつけをしていない」「その犬にあった管理をしていない」といったことが原因となることがほとんどです。
法律では「動物の所有者は、動物の所有者としての責任を十分に自覚し、その動物をその種類、習性に応じて適正に飼養し、または保管することにより、動物の健康および安全を保持するように努めるとともに、動物が人の生命、身体もしくは財産に害を加え、または人に迷惑を及ぼす事のないように努めなければならない」(動物愛護法)、「動物の占有者は、その動物が他人に加えた損害を賠償する責任を負う」(民法)としてちゃんと定められています。
病院には時々喧嘩でケガをしたという犬が来ます。この場合相手が分かっていてもいなくても、事故があったことをきちんと届け出る義務があります。それによりその後同様の事故が繰り返されることを防ぐ必要があります。これはケガをしたのが人か犬か、犬の大小、ケガの重軽などによって変わることはありません。
中には何度も事故を起こしているような危険な犬が住宅街で普通に飼育されている場合もあるようです。
時々新聞にひどい咬傷事故が載ることがありますが、大型犬なら人を噛み殺すことも十分出来てしまいます。小型犬でも人間に一生残る傷をつけることはたやすいでしょう。被害者はもとより加害者にならないように、普段のしつけからきちんとしておくことが必要です。
犬と暮らすほとんどの人はきちんとしたしつけをして必要なルールを守っているのですが、一部のそうではない人たちのために肩身が狭くならないようにしないといけませんね。