春が近づいて、猫の飼い主さんから不妊手術のご依頼を受けることが増えてきました。
子猫の頃からかかられている方にはワクチン接種を済ませていただいていてスムーズに事が進むのですが、初めてご連絡いただく方の中にはワクチン接種が終わっていない場合もあり、その場合はまずワクチン接種をしていただくところからになり、手術の予定が少し先送りになってしまいます。
「すぐできないのか」と言われることもありますが、病院でのお預かりや麻酔・手術のストレスは、ワクチン接種で予防できる病気にかかりやすくなる原因となる場合もあるため、きちんと予防をしてからするほうが安全で、よほど緊急でないかぎりはまずワクチン接種を済ませてからということになります。
ワクチン接種がすんでいない理由としては、「ワクチンがあるなんて知らなかった!」という方と「知っていたけど外に出さないからいらないと思っていた!」という方がほとんどです。
以下にワクチンが必要と言われている理由を挙げてみます
・ワクチン接種の目的は「感染症に掛からないようにするため」「掛かっても軽く済むようにするため」「うちの子が原因で他のネコに病気を広げないようにするため」のものです。
・家から出なくても空気感染や人の手を介して感染する可能性があります。
・何かの原因で病院へ行ったり、ペットホテルに預けたり、万が一の災害時にはシェルターに預けたり避難所へ同行したりと、家の外に出る機会はゼロではありません。そうした普段と違う環境下では抵抗力が低下するため、感染症のリスクが高くなります。
・感染症になれば、治療に時間も費用もかかりますし、仮に治っても後遺症が残る場合もあります。もちろん治らない可能性もあります。
この他にも、ワクチン接種の際にきちんと身体検査や糞便検査をすることで、早期に病気の兆候を発見したり、人にも感染する消化管内寄生虫を発見できたりする場合もあります。
それに、ときどき病院へ連れて行く事で、病院に慣らしておくきっかけにもなります。
ネコを病院に連れて行くのが大変という場合もあるでしょう。完全室内飼育の猫の場合、外に出たがらないこともありかごに入れるのも一苦労といったこともあるでしょう。
これを防ぐためには、ネコを出し入れしやすいキャリーケースを用意し、普段からそれを寝床や遊び場所として部屋の中においておくことです。ちなみにキャリーケースのおすすめはこちら。
リッチェル キャンピングキャリー ダブルドア
アマゾンや近所のホームセンターなどでも売っていると思います。
大きすぎないもの(入ってちょうどぴったりサイズくらい)がおすすめです。
ワンちゃんを入れるにも頑丈でいいですよ。
健康で長生きのためには予防できる病気は予防しておきましょう。