家からほとんど出ない場合も、「ときどきの散歩」「ペットホテルやトリミング」「病院の受診」などで感染の危険があります。また、空気感染や人の服や手を介しても感染の危険があります。
「ペットショップでトリミングするときに必要だと言われるから」という理由で接種しに来る方もいらっしゃいます。トリミングのようにいろいろな犬が集まるところでは、伝染病の犬が一匹いただけで大きな被害に繋がる可能性があります。むしろトリミングやペットホテル、ドッグカフェなどで「ワクチンをうっていなくても利用可能」な場合には、自分の犬が伝染病にさらされる危険を考えなければなりませんので、もう一度どうしても利用する必要があるのかどうかを考えてみるのがいいでしょう。
これは動物病院でも同じです。むしろ動物病院には「病気の犬や猫が集まる」傾向がありますから、予防接種をしない状態で待合室で待つというのはお勧めできません。当院の場合、ワクチン接種をしていない伝染病の可能性のある犬や猫はお車でお待ちいただき待合室でお待ちにならないようにさせていただいたり、必要に応じて通常の外来時間以外に来ていただいて診察を行わせていただくようにしています（時間外料金や伝染病に対応した隔離料金を頂きます）。
予防できる病気はきちんと予防する。これは何も人に限ったことではありません。万が一伝染病になれば何度も病院に通う必要がありますし、費用もかさみます。その上治らない可能性もあるのです。予防接種をしない理由は何もありません。