「歯石が気になる」
「口臭がきつい」
という相談をよく受けます。
ある程度の年齢になると歯石がついてきてにおいが気になるようになってくるのは仕方のない部分もありますが、あまりにひどくなると病気。年齢にもよりますし状況にもよりますが、全身麻酔での処置が必要な場合も少なくありません。
例えば、固いものを噛んで歯が欠けてしまう場合。
多いのは上の臼歯が縦に割れてしまうもの。割れたところで化膿して歯肉炎がひどかったり、割れたところに歯石がたくさんついて歯肉炎を起こしたりします。犬用のおやつとして売られている「ひづめ」や「骨」などを噛って歯が欠けてしまう場合もありますから、「犬用だから大丈夫」というわけではありません。あげるものには注意が必要です。
また、歯石がつきすぎて歯槽膿漏のようになってしまう場合もあります。
歯石のつきやすさは唾液の量や唾液中のミネラルの量など体質的なところも多いようで、同じ家で同じものを食べてすごしていても、付き具合がまったく違うということもあります。
これを予防するために理想的なのは小さい頃から歯磨きを習慣にしてあげること。歯石がつき始めたら歯肉に影響が出ないうちに早めに歯石とりなどの処置をしておくこと。これができるのとできないのでは歯石のつき方、歯肉炎の進行の仕方が全然違います。
全身麻酔による処置にはいろいろありますが、歯周病の程度とご家族が自宅でのケアをどれだけできるかが処置選択のポイントになります。
歯石の付着と軽度の歯周病であれば、歯石の除去と自宅でのケア。
重度の歯周病の場合は多くの歯が抜歯になることもあります。
自宅でケアが全くできないのに、もうダメになっている歯を残すことは難しいです。
歯が悪くなってから急に歯磨きを始めようと思っても、痛みや不快感を伴うためなかなかうまく行きません。そうなる前からケアしておいてあげるのが一番です。
診察の際に歯周病のチェックや歯磨き指導もしています。ご予約の際にお申し付け下さい。