4月なると狂犬病の予防注射の案内が市から届き、病院へ来院される方が増えます。
この時期に、一緒にフィラリア症の検査をされる方もいらっしゃいます。投薬は6月末頃から・・・当院では7月1日をおすすめしています・・・ですが、検査を先に済ませておく方や、お薬ももう持って行くという方もいらっしゃいます。
当院ではこの時期のフィラリア症の検査を利用した検診をおすすめしています。
検診は身体検査と血液検査を中心としたものです。健康に見えるときに定期的に血液検査をしておくことで個々の正常値を把握しておくことができますし、いざ体調が悪い時にそれまでの検査結果と比較することでいつごろからどのように異常が出ていたのかを把握して治療に役立てることができます。
実際に昨年はこの検査で腎臓の異常が見つかり早期治療を始めることができた子や、貧血が見つかってその後レントゲン検査や超音波検査で腫瘍が見つかり早期の手術ができた子がいました。
予防を受ける病院と病気の時にかかる病院を分けているという方もいらっしゃるようですが、予防の際に行う身体検査や血液検査は大事な情報源です。普段蓄積したこうしたデータはすべてカルテに記載され、万が一体調が悪い時にそれと比較することで異常を見つける役に立つのです。ですから、体調が悪い時にかかる病院は「いつも行っている病院」にするべきです。
「かかりつけの病院がない」という子も時々います。「10年間一度も病気になったことがなくて」という子に限って、数年がかりで進行するような疾患を持っていたりします。「10年間体調の変化に気づかなくて・・・」とならないように、毎日のブラッシングや歯磨きと同じように、定期的に動物病院で検診を受けておくことをおすすめします。
ワクチンや各種予防で動物病院へ行く機会の多いこういう時こそ、信頼できる病院を見つけるチャンスです。当院では検診の意義を考え、あなたと愛犬・愛猫にあった最適な検診・予防プログラムをおすすめします。
病気になってから慌てて「どの病院が良いだろうか・・・」と考えなくてもいいように、我々といい関係を築いておきませんか?