診療案内 | 札幌市清田区の動物病院すぎうらペットクリニック

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Medical care manuduction診療案内

当院では、予防診療・内科・外科・腫瘍科・麻酔科・皮膚科・歯科などの総合診療を行っております。
必要に応じては専門診療を行う大学病院などの施設のご紹介もいたしますので、ご相談ください。

内科診療についてabout internal medical examination

当院は内科的な治療も行っており、病気をトータルで診察できる動物病院としてあらゆる疾患に対応できるよう体制を整えています。
それぞれの症例に最適な診断治療を提供すべく、インフォームドコンセントを大事にしています。
また、動物への負担の少ない治療や安心できる環境づくりにも配慮しながら、ひとつひとつの命を守っていきます。

消化器疾患digestive disorder

消化器症状の代表的なものとして、嘔吐・下痢があります。
それらの原因としては胃や腸といった消化器の問題が多くを占めますが、中には肝臓・腎臓のトラブル、神経系の問題、腫瘍性疾患が関与していることがあります。
消化器を疑うのであれば、糞便検査、肝臓や腎臓の内臓系を疑うのであれば血液検査、神経系の問題を考えるのであれば、神経学的検査、腫瘍性疾患を考える場合はレントゲンや超音波検査がそれぞれ必要になってきます。

症状が現れたきっかけや原因が少しでも見当がついていれば、必要な検査を絞り込むことが可能ですが、多くのケースは原因がはっきりしていない場合が多いです。
動物たちと話ができないため、不思議なことではありませんが、見当がつかない以上、総合的な検査により、的確な診断を下すことが本当に重要となります。
犬や猫は人間とは違い、健康状態であっても月に1~2度は吐いたりしてしまうものですので、そのようなケースの場合は、きちんと対応しなければいけません。

意外と多い感染症surprisingly many infections

動物は気がつかないうちにいろんなものを口にしてしまいます。
特に外に出る際には、目に見えない病原体が無数に存在していますので、元気にしているようでも、いつどこで病気をもらってしまうかわかりません。
これまで、糞便検査は「虫卵」と呼ばれる寄生虫の卵の有無を顕微鏡で確認することが主流でしたが、近年はさらに高精度になった検査キットによる診断が可能となっています。
突発的な下痢便の原因が、変なものを食べたせいなのか、腸の炎症なのか、膵臓のトラブルなのか調べる検査方法は多種多様ですが、それに対し正確な診断をし、治療を実施することが求められています。

どうやって治療する?how do you treat?

近年では、膵特異的リパーゼが利用可能になったことで膵炎の確定診断をすることが増えてきました。
血液生化学検査では、従来から用いられていたアミラーゼ・リパーゼは意義がなく、猫膵特異的リパーゼが最も信頼性のある血液検査です。
鑑別診断や膵炎症状、また併発疾患の評価に血液検査、超音波検査、レントゲン検査などを行う必要があります。
重篤な合併症であるDIC(播種性血管内凝固症候群)の検査に凝固系検査が必要となる場合もあります。

膵炎の治療方法って?how to treat pancreatitis?

残念ながら、現在では膵炎に特異的な治療法はなく、支持療法が中心になってしまいます。
十分な輸液・疼痛管理・制吐剤と共に、猫では長期の絶食は肝リピドーシス(脂肪肝)を招くためになるべく早く栄養補給が必要となり、食欲がない場合には、強制給与または食道チューブや胃チューブなども行うことになります。
炎症性腸疾患や肝疾患が併発した場合には積極的に治療を行います。
膵炎は再発する危険性が高いことを常に考えなければなりませんし、合併症も多く重篤な状態に陥る場合も多いため、膵炎に対する十分な治療が必要となります。

循環器疾患cardiovascular disease

近年、動物を取り巻く環境が変化・改善され、動物たちの寿命は飛躍的に延びていますが、寿命が延びるに伴い、人と同様に腫瘍疾患(がん)や腎臓病と共に心臓病が増加し、犬・猫の「三大死因」と呼ばれるようになりました。

心臓病は、末期になるまで全く症状を示さないことがほとんどですが、言い換えれば、症状が出たときは末期の可能性が高く、悪化してしまうと、死に至ることもあり、心臓自体は一度悪くなってしまうと元には戻らないので、定期検査を行い、早期発見をして治療をはじめることが大切です。

特に小型犬は心臓病になりやすい傾向があります。

こんな症状があると心臓病かもlf you have such symptoms it may be heart disease

  • ・運動をしたがらない or 長い散歩が出来ない
  • ・失神する場合がある
  • ・呼吸が苦しそう
  • ・お腹が膨らんできた
  • ・興奮すると咳をする
  • ・舌が紫色になる場合がある
  • ・ふらつくことがある
  • ・安静にしていても呼吸数が多い

このような症状がもしみられたら、心臓病の疑いがありますので、出来る限り早く、心臓検査をしていただくことをおすすめします。

心臓病を診断するにはhow to diagnose heart disease

身体検査

心拍数の測定・体温測定を行い、視診、触診で異常がないか、全身を隅々まで確認します。
そして、心臓・肺の聴診を行い、この時点でどのような病気が疑われるか、大まかな予測することができます。

レントゲン検査

心臓の大きさ・形・血管の太さ、肺の透過性や気管支などの呼吸器の状態をチェックします。
心臓病の重症度の判定にも役立ちます。
肺の血管の太さや透過性は、この検査でのみ診断が可能となっています。

エコー検査

心臓内部の大きさや構造の異常などを把握します。
各血管の血流速度や心臓内の逆流の有無を把握することが可能です。
この検査により、心臓病の種類や重症度などを把握することができます。

心電図検査

30秒~数分間にわたるモニターを行います。
不整脈の診断や心臓のどの部分に負担がかかっているかなどを判断するための重要な検査となります。

血液検査・尿検査など

全身状態を把握すしたり、心臓病以外の病気を知る目的で、血液検査・尿検査などを行います。
心臓病の治療を行うためにも、腎機能や肝機能の状態を把握し、薬剤を選択します。

血液疾患blood disorder

レントゲンや超音波では分からない病気が血液疾患で、血液は主に骨髄でつくられます。
その骨髄における問題としては「白血病」があります。
白血球が異常に増えたり減ったり、赤血球が過剰になったり、減少したりすることで発見されます。

血液検査を行う際には、必ず赤血球や白血球の数を調べますが、このような病気の見落としや見過ごしを防ぐ目的もあります。
血液検査は非常に多岐にわたりますが、その中で常にどの検査を必要とすべきか、取捨選択をすることが大切になります。

非常に多いリンパ腫too many lymphomas

犬・猫で非常に多いのがリンパ腫です。
基本的には悪性ですが、その中でも良性のものや悪性度の強いものと多岐に分類されます。
臨床的に出会う機会が非常に多いため、世界的に研究が進んでいます。
外科的に切除するべきなのか、放射線治療に期待するべきなのか、内科的に抗癌剤治療を選択するべきなのか、その方法は数多くあります。
ただ、現時点では根治は難しく、延命処置となってしまうことが一般的となっています。

神経系疾患nervous system disease

発作やけいれんを主訴とする神経系疾患は、場合によっては、緊急を要することがあります。
緊急処置が必要だと判断された場合は、そのままお預かりをして処置をさせていただくことがあります。
適切な処置を行い、本人が落ち着いた状態で、神経学的検査をはじめとする検査を実施していきます。
神経性の症状であっても、原因は中枢性・末梢性・代謝性・腎性・肝性などさまざまあります。
なかなか見た目で診断がつきづらいのがこの疾患の特徴でもありますので、さまざまな除外診断の上、中枢性の問題があると判断された場合には、MRIを代表とする高度医療施設へご案内する場合があります。

椎間板ヘルニアdisplacement of disc

椎間板ヘルニアは、日本の特にミニチュアダックスによくみられます。
その他ですと、パグやブルドックなどの短頭種にも発症することがあります。
神経の病気は特に早期発見・早期治療が重要ですが、椎間板ヘルニアは突然立てなくなるので、飼い主様もあわてて病院にかけつける形がほとんどとなります。
基本的には治療方法は手術になり、脊髄神経を圧迫している椎間板物質を取り除くことにより治療は完了します。
早期治療であれば、歩行が可能となる場合が多くあります。

外科診療についてsurgical practice

外科的な治療を要するあらゆる病気の治療を専門とするのが外科診療です。一般的な外科疾患の診断および治療から、犬・猫が安心して生活することができるようにサポートしていきます。

軟部外科についてsoft tissue surgery

軟部外科は皮膚形成術から各臓器の病気に対する手術分野まで多岐にわたり、広範囲の分野における知識・経験・技術が必要とされます。

会陰ヘルニアperineal hernia

会陰ヘルニアは、未去勢の高齢雄犬で多く報告されており、好発犬種としてウェルシュコーギー、マルチーズ、ダックスフンド、ボストンテリア、トイプードル等が挙げられます。
会陰部と呼ばれる肛門周囲部の筋肉が萎縮することにより、お腹の中の臓器である腸や膀胱、前立腺が筋肉の間から皮下に脱出する疾患です。
脱出の内容や程度により、排尿障害や排便障害などが起こります。
発生機序について、未だに定説はありませんが、男性ホルモンの関与など多くの因子が複合して発生すると言われています。
そのため、雄犬では早期の去勢により、この病気を防ぐことが出来るとされています。

治療

会陰ヘルニアの治療には、整復手術が第1選択となります。
内科療法は支持療法に過ぎず、永続的なコントロールは困難な場合が多く、最終的に緊急手術が必要になる可能性があります。
手術により、ヘルニア孔(お腹の臓器が飛び出してしまう隙間)から脱出している臓器や内容物を戻し、会陰部の筋や筋膜の機能を再建します。

整復手術は、筋フラップを用いた整復法、仙結節靭帯を用いた整復法、ポリプロピレンメッシュを用いた整復法等、様々な整復法が考案されていますが、いずれの整復法においても再発や術後合併症を伴う可能性があります。

耳道閉塞ear canal obstruction

慢性外耳炎などによって外耳道(耳の穴)が塞がってしまう病気です。
内部に膿を蓄える場合も多く、鼓室包と呼ばれる耳道の奥の部分を含めた全耳道切除術と外側鼓室包切開術を行い、状態を改善します。
アメリカン・コッカースパニエルなどに特に多く認められます。

耳血腫auricular hematoma

耳介が何らかの原因で内出血を起こし、その血液が貯まることで耳が腫れてしまう状態をです。
この病気は耳介が大きいか垂れ耳の犬・猫で発生しやすいですが、立ち耳でも発生が見られます。
年齢や種類に関係なく起こり、原因の大部分は、耳の病気と関連しています。
ダニなどの外部寄生虫、耳内異物や腫瘍、外耳炎などにより耳に不快を感じることから、頭を振る、耳を掻くなどし、耳の内部血管が切れて内出血、耳血腫へと到ります。
その他、咬傷や打撲などの外傷での物理的な刺激、自己免疫の関与なども原因とされています。
血液の除去で対処が不可能な場合は、外科的な処置を選択します。

異物の摘出extraction of foreign matter

内視鏡でつり出し不可能な大きさの異物や腸に流れてしまった異物を開腹手術で摘出します。

子宮蓄膿症pyometra

子宮に膿が溜まる疾患で、好発年齢および避妊手術をしていない中~高齢の雌犬に多く発生します。
元気や食欲の低下、消失、嘔吐・下痢、多飲・多尿(飲水量の増加や尿量の増加)、陰部からの排膿等の症状が見られます。

子宮蓄膿症は、重症の場合は亡くなることもある大変恐ろしい疾患です。
健康時は麻酔のリスクも低く、その他の子宮・卵巣疾患の予防にも繋がるため、避妊手術をおすすめ致します。

また、発情から約2ヶ月後に発症することが多いとされていますので、その時期には特に体調変化に注意する事が大切です。

膀胱結石bladder stone

膀胱内に結石と呼ばれる石のような塊ができてしまう病気です。
多くの結石はカルシウムやマグネシウムを主成分としています。
膀胱内に結石ができると、膀胱を傷つけ膀胱炎を引き起こしたり、尿道への排出口に詰まり尿道閉塞を起こしてしまいます。

原因としては、遺伝的な体質、ミネラル含量の高い食事、膀胱の細菌感染などが考えられます。

胆嚢破裂rupture of the gallbladder

胆嚢とは、肝臓の近くにある袋状の臓器で、肝臓で生成した胆汁を貯蔵する役割を持っています。
胆嚢においては、胆嚢炎や胆泥症、胆石症、胆嚢粘液嚢腫等様々な疾患が発生し、これらが進行・悪化すると、胆管閉塞や胆嚢破裂が生じることがあります。

胆嚢破裂が起きた場合、胆汁が腹腔内に漏出することにより腹膜炎が発生し、食欲不振や急性の嘔吐や強い腹痛等の症状が認められます。
超音波検査により、漏出した胆汁を確認することで診断が可能となります。
治療には、胆嚢摘出手術および腹腔内に漏出した胆汁の洗浄が必要であり、術後も点滴および抗菌薬や肝保護剤等による内科治療を行います。
腹膜炎が進行すると命に関わる場合もあるため、迅速な超音波検査による診断および手術による治療が重要となります。

整形外科についてabout orthopedic surgery

犬・猫などの動物たちは、私達人間以上にダイナミックに体を使って生活しています。
その体の動きにとって重要なものに、骨や関節靭帯、骨格筋、腱などがあります。
整形外科手術に求められる高度な技術や特殊な器具、術後の綿密な管理やリハビリも含めて、患者様と飼い主様にベストな治療を提供していきます。

骨折agmo

最近では、トイ・プードル、パピヨン、チワワなどやイタリアン・グレーハウンドなどの骨格の細い犬種が、落下や転倒の際に骨折する例が多くみられます。
特に前肢の先端(橈骨・尺骨)の骨折が増えています。

骨折の整復には、以下の大きく分けて

  • ・内固定…プレートやピンによる手術を行い、皮膚の内側で固定
  • ・外固定…手術は通常必要なく、皮膚の外側でギブス等で固定
  • ・創外固定…骨にピンを刺入し、皮膚の外側でピン同士を固定

の3つの方法があります。

治療

骨折部位・折れ方・飼育環境・性格・年齢などにより適切な固定方法を選択する必要があります。
骨が治癒するまでには、平均で約2~3ヶ月程かかりますので、この間は折れた骨が動かないように固定します。

前十字靭帯断裂anterior cruciate ligament tear

前十字靱帯は、膝関節を構成する靭帯の一つで、膝の安定性に大事な膝関節を構成する靭帯の一つです。
この靭帯は、脛骨の前方への突出、内側への回転を抑制しています。
この靭帯が部分的もしくは完全に切れてしまった状態が、前十字靱帯断裂です。
前十字靱帯断裂は、犬では一般的な整形外科疾患の一つであり、関節の不安定性により痛み・関節炎を生じることがあります。
加齢性および変性性変化が生じた場合に、わずかな外力のみで生じてしまうことが多いと言われています。

事故や激しい運動(フリスビー、ボール遊び)などによって急激な圧力が加わることが断裂の原因となります。
また、老化による靭帯脆弱化、肥満による膝関節への負担の増加が原因となる場合もあります。

治療

治療方法として、保存療法と外科療法があります。
保存療法では、安静にする、抗炎症薬を投与するなどして炎症が治まるのを待ちます。
外科療法では、切れた靱帯の代わりに膝関節の動きを安定化するため、靱帯の再建手術などが行われます。

レッグペルテス病leg peters disease

レッグペルテス病は、大腿骨頭(ふとももの骨と骨盤とを連結している部分)の非炎症性無菌性壊死と定義される病気です。
特に成長期の若い小型犬に多くみられ、大腿骨頭への血流が阻害されることで骨頭が壊死をおこします。
血流が減少する理由は今のところはっきりと分かっていません。

症状としては、後肢を痛がったり、かばって着地を避けるようになったり、股関節まわりを触られることを嫌がったりするようになります。

治療

内科的治療(消炎鎮痛薬と休息による温存療法)が成功することは少なく、ほとんどの症例では、外科的治療(大腿骨頭および大腿骨頸の切除)を行なうことが多い病気となります。
早期の良好な機能回復のために、手術後に早期からのリハビリを行ないます。

膝蓋骨脱臼patella dislocation

膝蓋骨(膝のお皿)が滑車溝と呼ばれる溝から外れてしまう病気です。
膝の内側に外れる内方脱臼と、外側に外れる外方脱臼がありますが、その発生頻度は圧倒的に内方脱臼の方が高くなっています。
特にトイ・プードル、パピヨン、チワワ、ポメラニアンなどの小型犬に多くみられることが多いです。
また、先天性であることが多いため、4~5ヶ月齢から症状が起こることがあります。

片足を時々挙げる、突然キャンといって足をあげる、時々足が突っ張っているなどの症状が出た場合はご相談ください。

治療

治療には、保存療法(痛み止めの薬やサプリメントなど)と外科療法(滑車溝の溝を深くするなど)があります。
年齢や病気の状態、痛みの状態により、適切に治療法を選択する必要があります。

予防診療についてadjustment of debts

犬・猫をお家に迎えたら、まず、生まれつき病気を持っていないか、寄生虫がいないか、感染症にかかっていないかなどの健康チェックをしましょう。

当院では、各種ワクチン接種・フィラリア予防・ダニ予防を行っております。
また、食餌やしつけの仕方、予防についてわからないことや不安なことなどがありましたら、ご相談ください。

犬の日々のお手入れはシャンプー・歯磨き・爪切り・耳掃除・肛門腺絞り(お尻にある臭い袋)があります。
お家でお手入れが難しいときは病院で行うこともできますので、こちらも併せてご相談ください。

ワクチン接種についてvaccination

細菌やウィルスによる伝染病を予防するためのワクチンは、通常1年に1回継続的に接種します。

狂犬病ワクチンrabies vaccine

犬が対象となるワクチンです。
狂犬病とは、狂犬病ウイルスを持った動物に咬まれるなどして、人にも感染し死に至る怖い病気で、今のところ治療法はありません。
現在、日本では発生事例がありませんが、海外では依然として蔓延しているため、狂犬病予防法により、犬に対する年1回の予防注射が義務づけられています。
また、散歩中に犬が人を咬んでしまった場合など、飼い主の責任義務を問われるトラブルを避けるためにも必要な注射となります。

混合ワクチンmixed vaccine

犬混合ワクチン

感染症予防のために、成犬では年1回、仔犬では生後2ヶ月から計3回のワクチン接種が必要となります。
当院では、下記の6種または9種の混合ワクチンがあります。
患者様の生活環境により、適切なワクチンの種類は異なりますので、ご相談ください。

6種混合ワクチンで予防できる病気

  • ・犬ジステンパー
  • ・犬アデノウイルス二型感染症
  • ・犬伝染性肝炎
  • ・犬パラインフルエンザ
  • ・犬パルボウイルス感染症
  • ・犬コロナウイルス感染症

9種混合ワクチンで予防できる病気

  • ・犬ジステンパー
  • ・犬アデノウイルス二型感染症
  • ・犬伝染性肝炎
  • ・犬パラインフルエンザ
  • ・犬パルボウイルス感染症
  • ・犬コロナウイルス感染症
  • ・犬レプトスピラ感染症
    (コペンハーゲニー型・カニコーラ型・ヘブドマディス型)

猫混合ワクチン

犬と同様に、感染症予防のための混合ワクチンがあります。
仔猫は生後2ヶ月から計2回、その1年後に1回行った後、当院では室内で暮らす猫は3年に1回、外に行く猫は年1回のワクチン接種をおすすめしています。
猫によっては、まれにワクチン接種部位がしこりになることがあり、その予防のために接種します。
保険加入の場合は、1年ごとの接種が必要となります。

3種混合ワクチンで予防できる病気

猫ウイルス性鼻気管炎 / 猫カリシウイルス感染症 / 猫汎白血球減少症

同居している猫に白血病感染猫がいる場合、猫白血病ウイルス感染症のワクチン接種が必要ですので、別途ご相談下さい。

フィラリア予防filaria prevention

フィラリアは、蚊が運ぶ恐ろしい病気で、フィラリアの虫体が、主に心臓や肺に寄生します。
蚊が飛び始めてからいなくなるまで予防する必要があります。
最近は猫にも感染する場合があることが分かってきました。
フィラリア予防薬は様々な種類がありますので、当院にご相談ください。

フィラリアはどのようにして感染する?how do you infect filaria?

フィラリアは子供から大人に成長するまでの生活環があります。
フィラリアの子供を「ミクロフィラリア」と呼び、その子供は我々がよく目にする「蚊」 の中に潜んでいます。
ミクロフィラリアを持つ蚊が、犬・猫の皮膚にとまり、吸血をする際に、蚊の口からミクロフィラリアが動物の体内に移行します。
体内に入ったミクロフィラリアは、筋肉や血管を通過し、最終的には心臓や肺に到達し感染します。

フィラリアに感染するとどうなる?what happens when infected with filaria?

フィラリアの感染初期は、症状はありません。
症状が進むにつれて、咳が出てきたり、活動性が落ちたり、肺の音が異常になったりしてきます。
更に病態が進むと、心臓から雑音が聞こえ、肝臓肥大・腹部膨満・紫色尿などが見られ、食欲減退、元気消失と一般状態の悪化、そして死に至る場合もあります。

フィラリアの予防期間preventive period of filaria

フィラリアの予防期間は地域によって多少差があります。
どうしてかというと、蚊が発生・吸血する期間が地域によって異なるからです。
蚊が吸血を始める時期というのは気温で決まるのですが、それは厳密に言えば、毎年異なります。
しかし、毎年だいたい予防期間は5月~12月になります。
フィラリアの薬は、成虫には効果がありませんので、大人になる前のフィラリアのみ有効です。

フィラリアの薬についてabout the medicine of filaria

フィラリア治療のお薬は、錠剤・お肉タイプ・スポットタイプ・注射をご用意しております。
お薬をお出しする際には、簡単な血液検査をします。
フィラリアに感染している場合は予防薬により、アレルギー反応を起こすことがありますので、ご家族に安全に与えていただくための検査をさせていただきます。
検査の際、注射だと副作用が出る可能性がある場合は、注射以外のお薬での処方をさせていただいています。

ノミ・ダニ予防flea / tick prevention

犬は、お散歩などの日常的なお出かけで、ノミやダニがうつってしまうことがありますし、猫は、特に外出する場合にノミの感染が多いです。
予防薬は、スポットタイプと錠剤があり、どちらも月1回の投薬となります。
感染してしまった場合はただちに駆除する事が大切です。

ノミ予防

ノミは、室内と室外で1年中見かける外部寄生虫です。
一度、動物に寄生すると驚く速さで数を増やしていきます。
ノミの大量寄生は、人への影響(猫ひっかき病)や動物の皮膚(ノミアレルギー性皮膚炎)や体内にも影響(貧血など)を及ぼします。
動物自身が痒みで苦しむだけではなく、人も不快になります。
たった数匹のノミが、孵化を繰り返しながらどんどん繁殖するので、いつの間にか部屋がノミだらけという事態になる前に、きちんと早急に駆除をしましょう。

マダニ予防

マダニは基本的に草むらに隠れています。
嗅覚が発達しており、哺乳類から発せられる酪酸の匂いに反応し、草の上などから生物の上に飛び降り吸血行為を行います。
その吸血行為により、体が大きく膨れあがります。
マダニが犬や猫の体についている場合は、無理に取ろうとはせずに、まずは病院にご来院下さい。

ノミ・マダニ駆除剤についてabout flea · tick control agent

ノミ・マダニに対しての主な駆除剤は下記になります。
犬・猫により、どの薬が適当なのかご不明な場合は、一度ご相談ください。

  • フロントライン

    フロントラインは、ペットに寄生した成ノミやマダニを速やかに駆除します。
    有効成分(S)-メトプレンがノミの卵の孵化・発育まで阻止するダブルの効果で、寄生中のノミだけでなく、その繁殖・再寄生を予防します。
    また、犬のシラミ・ハジラミ、猫のハジラミを駆除する効果も確認されています。

  • レボリューション

    ノミの成虫、回虫(お腹の寄生虫)、フィラリア、ミミヒゼンダニを駆除します。
    フロントラインと同じく、液状の滴下タイプなので、簡単につけることができます。

  • コンフォティス

    ノミ・マダニ駆除用の錠剤です。
    月1回の投与で、ご飯と一緒にあげます。
    フロントラインのような滴下タイプが苦手な犬・猫に適しています。

腫瘍診断についてabout tumor diagnosis

最近では、動物たちの寿命の延長に伴い、腫瘍の発生率は増加傾向にあります。
ある報告によると、全ての犬の23%が、特に10歳以上の犬では45%が腫瘍に関連し死亡しているとされています。
腫瘍は体の表面に出来るものが最も発見されやすく、飼い主様自身が気付かれて、ご来院されることが多いですが、他にもレントゲン検査やエコー検査、血液検査で初めて見つかる腫瘍も存在します。
どのような腫瘍であれ、早期発見・早期治療が重要となりますので、当院では定期的な健康診断の実施を推奨しております。
腫瘍診断は、原発巣・リンパ節・遠隔転移の3点を中心に進めていきます。

原発巣の診断diagnosis of the primary tumor

原発巣とは、最初に腫瘍の発生した部位のことを指します。
原発巣の診断として、まず視診・触診・レントゲン検査・エコー検査・血液検査などを行います。
これらの検査により、腫瘍の大きさや周囲組織との固着などを調べます。

検査は、腫瘍の発生している部位によって重要となる検査の方法も変化します。
体の表面の腫瘍では視診・触診が重要となりますが、内臓や骨などの体内に発生した腫瘍では、視診や触診は困難な場合が多く、それらの腫瘍ではレントゲン検査・超音波検査・CT検査による診断が重要となります。
白血病など血液・リンパ系の腫瘍では、血液検査により初めて腫瘍の存在が明らかになることがあります。

  • 視診

    腫瘍の形・大きさ・色・自潰の有無などを確認。

  • 触診

    腫瘍の硬さ・周囲組織との固着などを確認。

  • レントゲン検査

    内臓や骨などの肉眼上で確認できない部位の腫瘍を確認。

  • エコー検査

    内臓(特に腹部臓器)の腫瘍を確認。

  • 血液検査

    血液・リンパ系の腫瘍や腫瘍の発生した部位に応じた血液検査項目の異常を確認。

  • CT検査

    レントゲン・エコー検査で確認できない腫瘍を確認します。

これらの検査で腫瘍が確認されたら、更に詳しく調べるため、細胞診検査・組織生検などを行い、腫瘍の種類を確認します。

  • 細胞診検査

    細い針を腫瘤に刺すことで、細胞を採取し、どういった細胞から構成されているかを確認します。
    これにより、非腫瘍性の変化である炎症(細菌などの感染による)や過形成(正常組織の増殖)などと腫瘍を鑑別できることがあります。
    また、腫瘍であった場合、良性・悪性の鑑別、腫瘍を構成する細胞の種類(上皮系、非上皮系)の鑑別ができることがあり、一部の腫瘍(リンパ腫,肥満細胞腫など)については細胞診により確定診断が可能となります。
    麻酔をかける必要がなく、動物への侵襲も少ないといった利点がありますが、腫瘍の一部の細胞しか採取できないため、有意な結果が得られないことがある場合もあります。

  • 組織生検

    腫瘍組織の一部を切り取り、病理検査にかけることで腫瘍の種類を確認することができます。
    細胞診検査に比べ、大きく組織が得られるため、高い確率で有意な診断が得られます。
    しかし、取る組織が大きくなるため、細胞診検査より動物への侵襲が大きく、全身麻酔が必要となる場合もあります。
    そのため、細胞診検査により有意な結果が得られなかった場合に適応となることが多くなります。

リンパ節の診断diagnosis of lymph node

腫瘍の全身への拡大は、主に血液に乗り広がる血行性転移と、リンパに乗り広がるリンパ行性転移に分けられます。
リンパ行性転移では、まず最初に原発巣の所属リンパ節に転移を起こします。
体表のリンパ節については触診、体内のリンパ節についてはレントゲン検査・超音波検査により、リンパ節の増大を確認します。
リンパ節の大きさや硬さなどを確認し、必要に応じ細胞診検査や生検を行い、リンパ節への腫瘍の浸潤の有無を確認します。
腫瘍の進行度を把握する上で、リンパ節の評価は大変重要となります。

遠隔転移の診断diagnosis of distant metastasis

遠隔転移とは、原発部位から離れた場所に腫瘍細胞が転移することを指します。
腫瘍の種類によりますが、最も一般的には「肺」に認められ、肝臓・脾臓・骨など様々な部位に起きる可能性があります。
レントゲン検査・エコー検査などにより、遠隔転移の有無を確認します。リンパ節の評価同様、遠隔転移の有無も腫瘍の進行度を把握する上で重要となります。

その他の診断other diagnosis

腫瘍の診断が終了したら、安全に治療を進めていくために、全身の評価としての血液検査やレントゲン検査を実施し、腫瘍以外の異常を診断します。
すべての診断が終わりましたら、腫瘍の種類や発生部位に応じ、外科治療・化学療法・放射線治療などの治療を行います。

腫瘍内科治療についてon tumor internal medical treatment

腫瘍に対する治療法は、外科療法・化学療法・放射線療法の3つが中心となります。
腫瘍の種類や発生部位により、適応される治療法がそれぞれ異なります。
当院では、外科療法・化学療法による腫瘍の治療を行っています。
放射線治療は特殊な装置が必要となるため、専門病院への紹介となります。

外科療法surgical therapy

多くの腫瘍で、治療の第一選択になってくるのが手術による腫瘍の切除です。
外科療法は大きく根治的手術と緩和的手術に分けられます。
根治的手術では、腫瘍の根治を目的とし腫瘍の完全な切除を行い、緩和的手術では、完全な切除が不可能な腫瘍や転移が存在する腫瘍の局所管理のために、緩和目的で行われます。
外科療法のみで根治が望めない場合は外科療法後の転移や再発の防止のために、必要に応じ化学療法や放射線療法を併用します。

化学療法chemical treatment

抗癌剤による腫瘍の治療の事を化学療法と呼びます。
リンパ腫・白血病などの腫瘍では化学療法が治療の第一選択となります。
また、様々な腫瘍の外科手術後の補助的治療や放射線治療との併用治療としても化学療法は行われます。
化学療法は外科手術や放射線治療と異なり、全身への治療となるため転移の防止といった面で重要な役割を果たします。
化学療法は腫瘍細胞だけではなく、分裂の盛んな正常な組織(骨髄・消化管上皮など)にも障害をおこすため、血球減少症・嘔吐・下痢などを引き起こす場合があります。

放射線療法radiation therapy

高エネルギーの放射線を腫瘍に照射することにより、腫瘍細胞のDNAを直接的もしくは間接的に傷害させ、腫瘍細胞を死滅させます。
放射線治療は外科手術が困難な腫瘍に単独で行われたり、術前・術中・術後照射などの形で外科手術と合わせて行われます。
放射線治療には特殊な装置が必要なため、適応となる場合は専門病院へご紹介させていただきます。

リンパ腫についてabout lymphoma

リンパ腫とは、免疫細胞として働く白血球の1つであるリンパ球が腫瘍化する疾患です。
犬・猫共に発生率の高い腫瘍の1つで、主に中~高齢で認められます。
原因は、犬の場合はっきり分かってはいませんが、猫では猫白血病ウイルス(FeLV)および猫免疫不全ウイルス(FIV)との関連が認められています。

分類や症状classification and symptoms

リンパ腫は、発生する場所によりいくつかの型に分類され、それぞれ症状・治療法や治療に対する反応、予後が異なります。

  • 消化器型

    腸管や腸間膜リンパ節に発生する型です。
    猫で最も多く、犬では少ないと言われています。
    下痢・嘔吐・体重減少・食欲低下・吸収不良等の症状が現れます。

  • 前縦隔型

    胸腔内にある前縦郭リンパ節や胸腺の腫大が特徴です。
    犬・猫共に発生は少ない型です。
    腫大したリンパ節等の圧迫や胸水の貯留による呼吸不全の症状が現れます。

  • 多中心型

    体表のリンパ節(下顎・肩甲骨の前・脇の下・鼠径部・膝等)の腫大が特徴です。
    犬が最も多い型ですが、猫では稀です。
    腫大したリンパ節は、通常だと痛みを伴わずに、症状が現れない動物が多いと言われていますが、元気・食欲の低下、体重減少・発熱等の症状が現れることがあります。

  • その他

    皮膚・眼・中枢神経系・鼻腔・骨・腎臓等のリンパ組織外から発生する型で、犬・猫共に稀です。
    症状は発生した臓器により異なります。

診断についてabout diagnosis

診断は、腫瘍の診断に準じて行っていきます。
リンパ腫の確定診断に加え、全身状態や腫瘍進行度の把握、リンパ腫の細胞学的・組織学的分類を行うことにより、治療方針を決定します。

治療や予後についてabout treatment and prognosis

リンパ腫は血液細胞が腫瘍化した全身性の疾患のため、一部の例外を除き、全身に作用する化学療法が治療の第一選択となります。
使用する抗がん剤は様々で、複数の抗がん剤を組み合わせる多剤併用療法、1種類の抗がん剤を使用する単剤療法があります。
リンパ腫の分類や動物の状態、通院回数等に応じ、飼い主様と相談した上で、治療方針を決定します。
抗がん剤は、激しい嘔吐や脱毛等の強い副作用をイメージしますが、犬・猫は人に比べると抗がん剤治療による副作用が出にくくなっており、起こった場合にも軽度な事が多いと言われています。

リンパ腫が1か所に限局して発生した場合等に、外科手術や放射線療法といった局所療法を選択することがあります。
犬のリンパ腫は、無治療の場合ほとんどが約4~6週間で亡くなると報告されています。
寛解(病変が縮小あるいは見た目上無くなる事)に持ち込み、生存期間を延ばすためには確実に治療が必要です。
リンパ腫は他の腫瘍に比べ化学療法に効果を示しやすく、多剤併用療法を用いた場合の寛解率は80~95%、中央生存期間は10~12か月と報告されています。

猫のリンパ腫の治療および予後に関しては報告が少なく、リンパ腫の型も多岐にわたるため、詳細が明らかになっていません。
一般的には、犬よりも治療反応が良くないと言われており、多剤併用療法の反応率は50~80%、生存期間は4~6か月と報告されています。

腫瘍外科治療についてon tumor surgery treatment

近年、動物たちの高齢化に伴い、腫瘍症例が多く見られるようになってきました。
腫瘍の診断に伴い、内科的治療が難しい場合は、手術による外科的治療を行います。

適正な手術計画classification and symptoms

ガンの種類・悪性度・進行ステージにより取るべき対応が異なりますので、まずは全身の詳しい検査を行います。
その術前検査に基づき、犬・猫の状態に合わせた最適な手術法を飼い主様と相談して選択していきます。

術中の管理・緊急対応への気配りintraoperative management and care for emergency response

腫瘍が侵している場所・大きさ、腫瘍への血管の入り具合、その他ガンによる栄養不良状態などにより事前の検査では予期できなかった事態が起こる場合もあります。
例で言うと、予想以上の出血、ガンの主要臓器への癒着が著しい、急激な血圧の低下などが挙げられます。
そういった場合に素早く適切に対処するべく、手術中のモニターをしっかりと確認しながら手術を行っておりますので、執刀医は次に取るべき処置の素早い判断を行う事ができます。

術後のケアから継続治療までfrom postoperative care to continuous treatment

手術後の状態と術創が落ち着くまで、もちろんですが、入院治療でしっかりと看護させていただきます。
ガンは「手術で取って終わり」というわけにはいかないので、化学療法(抗がん剤)や放射線治療を組み合わせて行うこともあります。
ガンと長くつきあっていく必要がある場合も、飼い主様へのインフォームドコンセントをしっかりと行い、「犬・猫にとっての最良の治療」を一緒に考えていきます。

頑張っている小さな家族を支えてくださっている飼い主様のために、当院では、できる限りの支援をしていきたいと考えています。

外科手術方法の違いdifference in surgical procedure

リンパ腫は、発生する場所によりいくつかの型に分類され、それぞれ症状・治療法や治療に対する反応、予後が異なります。

  • 根治的手術

    文字通り、すべてのガンを切除し、完治を目指すための手術です。
    悪性の腫瘍は目に見える塊の周囲に顕微鏡レベルで細胞が広がっているため、完治を目指すためには、周囲の正常に見える組織も同時に切除する必要が出てきます。

  • 腫瘍辺縁切除

    目に見える腫瘍の塊のみを切除する手術です。
    良性腫瘍ではこの手術でも完治する可能性があります。
    悪性腫瘍の場合も、種類により治療方法が変わることもあるため、目に見える塊だけを切除し検査に回し、その後、抗癌剤治療や追加で根治手術を行う場合があります。

  • 緩和手術

    ガンの完治を目指す手術ではなく、痛みの軽減、一時的な症状の改善を目指す手術です。
    悪性腫瘍は進行すると完治が難しくなりますが、緩和手術を行うことで、余生を穏やかに過ごせる可能性があります。

安楽死の選択selection of euthanasia

一般的に日本ではあまり選択されませんが、海外では多く実施されているのが、安楽死です。
動物医療の世界では選択が可能で、治療に行き詰った際には提案することもできます。
ガンの多くは痛みを伴いますので、その痛みをなくしてあげるのが良いのか、それともとにかく長生きさせてあげるのが良いのか、飼い主の看病疲れが大きくなる前に楽にしてあげるのが良いのかなど、選択肢の一つとして心にとめておく必要があります。

dermatology皮膚科

皮膚科診療についてabout dermatology examination

フケが多い・皮膚がすぐベタベタしてくる・強いかゆみ・毛が薄いなどが皮膚病の特徴的な症状となります。

皮膚病の原因は、ノミ・ダニ・カビ・細菌・寄生虫・内分泌・自己免疫疾患など様々なものがあり、原因によって治療方法が異なります。
まずは、検査を行い原因を特定することが大事です。 
正しい診断と治療計画作成および治療のためには、適切な検査が必要となります。

膿皮症pyoderma

膿皮症とは、皮膚に細菌感染が生じている状態で、犬に最も多い皮膚疾患です。
多くが、様々な基礎疾患により二次的に発症し、主な原因菌となるのは、皮膚に常在するブドウ球菌があげられます。

症状としては、発赤・丘疹・膿疱・痂皮(かさぶた)・表皮小環・鱗屑がみられます。
また、慢性的な経過をたどると、色素沈着が認められることがあり、また痒みを伴うものから伴わないものまで様々な症状を示します。

治療

治療は、抗生物質の全身投与および局所治療を行います。
治療の効果が出ない場合は、培養・感受性試験・皮膚生検などさらなる検査が必要となる場合があります。
また、基礎疾患の関与が疑われる場合は、基礎疾患治療も同時にすすめていくことが必要となってきます。

脂漏症seborrhea

脂漏症は、遺伝性の角化障害疾患であり、一般的に犬ではアメリカンコッカースパニエル、イングリッシュスプリンガースパニエル、ウエストハイランドホワイトテリア、バセッドハウンドが特に発症しやすく傾向にあります。
臨床症状は様々で、乾性脂漏・脂性脂漏に分類されます。

乾性脂漏は、乾燥した光沢のない被毛、過剰なフケ、毛包の角栓が認められます。
脂性脂漏は、ベタついた黄褐色の油性物質の皮膚および被毛への付着などが認められ、同時に耳垢を伴う外耳炎が認められるものが多く細菌およびマラセチアの二次感染が存在します。
脂性脂漏疾患の多くは、強い脂漏臭を伴います。

治療

最終的な治療の目標は、完治ではなくフケ形成を抑制することで、皮膚状態が改善するまで保湿シャンプーを週2回程度実施することが必要となります。
また、状態によっては、細菌・真菌による二次感染の治療も必要となってくる場合があります。
アレルギー疾患と同様に、薬による治療・サプリメント・食餌療法が重要になってきます。

外耳炎otitis externa

外耳炎は、皮膚疾患の延長としてアレルギー性皮膚炎・脂漏症などの症状の1つとして出現することが多く、年齢や耳垢のタイプによって様々な原因が考えられます。
外耳炎の症状としては、多くは紅斑・腫脹・落屑・痂皮・脱毛・頭を触らせないなどが認められます。
最も多く認められる早期所見として、耳をよく掻く、または頭を振る、耳の臭いなどがあります。
炎症が進行していくと滲出液が認められるようになります。
慢性化してしまうと、耳道の肥厚や石灰化・中耳炎・内耳炎へ波及する可能性があるので、注意が必要です。

治療

外耳炎は、耳鏡検査や耳垢検査などにより診断を行います。
原因に合わせた抗生剤・抗真菌剤・抗炎症剤の点耳薬や内服薬による治療を行い、慢性化してしまい、耳道閉塞や中耳炎などに波及していることが考えられる場合は、レントゲン検査などを実施し、状況により手術適応となる場合があります。

アレルギー性皮膚炎allergic dermatitis

アレルギー性皮膚炎は、アレルギー物質吸引もしくは経皮的に体内に侵入することで発症します。
発症要因として、ノミや植物により発症する季節性のもの、食べ物を介して発症する食餌性のものなど様々な要因が考えられます。
症状は主に腹部や顔面(眼や口の周囲)、手足の趾間、腋の下、外耳に現れます。
初期の場合は、皮膚の発赤・脱毛などが認められますが、慢性化するに従い、皮膚の肥厚や色素沈着などが認められます。
多くの場合は痒みを伴います。

治療

食餌の変更、ノミ予防など検査により判明したアレルギー物質を少しでも除去する治療をします。
痒みを抑制するために、必要に応じて抗ヒスタミン剤やステロイド剤、シクロスポリンなどの免疫抑制剤投与を行います。
その他に、定期的なシャンプー療法、皮膚のバリア機能を高めるためのサプリメント(必須脂肪酸)の投与が推奨されています。
この疾患は完治させることは難しく、症状を繰り返す傾向があるため、痒みを最小限に抑えることを目標とし、生涯にわたって付き合っていく疾患であることを認識する必要があります。

歯科診療についてabout dental practice

私たちは毎日歯磨きを欠かしませんが、動物だと、なかなかそうはいきません。
特に犬は歯石がたまりやすく、歯槽膿漏となることが多いです。
歯石がたまっているのに気がついたら早めの対策をおすすめしています。
動物はしゃべってくれませんので、飼い主が気がついたら歯がボロボロになっていた、歯がなくなってしまっていたというお話はよくあることです。
犬は歯を出して笑ったり、話したりすることもありませんので、なかなか現状が把握しにくい部分でもあります。

歯石は若いうちから、食事を始めたときからたまり始めますので、歯石除去処置をした後のデンタルケアについても、しっかりアドバイスさせていただいております。

歯石除去scaling

口腔内の状況や犬の性格にあわせて、可能な範囲での歯石除去を必要に応じ行っています。
超音波スケーラーやポリッシングを可能な範囲で使用し行っていきます。
口臭の予防、歯周炎の予防などのメリットがあります。

歯石除去の流れ

01歯科診療

まず、事前チェックにより、現在の状況把握と今後の治療方針を立てます。
まず、犬の歯石の量や歯周病の進行状況を診察し、その結果に基づき、飼い主様とご一緒に歯石除去の可否など、治療日程について話し合います。
長期にわたる歯石除去が必要な場合は、かかる費用などのシミュレーションを致しますのでご安心ください。

02スケーリング処置

特殊な器具を使用し、歯石を取り除いていきます。
まずは、スケーリング処置を行っていきますが、こちらの処置は超音波スケーラーといった器具を使います。
犬・猫の状態を見ながら、状況により、休みながら約15~20分程度の処置になります。

03ポリッシング

歯の表面を滑らかにし、歯石の付着を予防します。
スケーリング処置をしても、まだキレイに歯石除去ができていない場合は、研磨剤を使用し、歯石除去を行います。
また、超音波スケーラーでキズがついてしまった犬・猫の歯の表面をツルツルに整え、歯石が付きにくいように処置致します。

04処置後検診

治療の結果を確認いたします。
歯石除去などの治療で、犬・猫の歯肉炎や歯周病がどの程度改善したかを確認します。
その診察結果をもとに、飼い主様と今後の犬・猫の継続的な歯石除去治療の内容を決めることになります。

05今後についてのご相談

今後のケアのご案内を致します。
歯石除去などの治療が完全に終了したら、飼い主ができる犬・猫の歯科ケアについてご説明致します。
歯科ケアについての疑問や悩みのご相談がありましたら、遠慮なくお話しください。

歯周病a periodontal disease

3才以上の約80%の犬・猫は歯肉炎、歯周病を患っていると言われています。
歯周病の原因は、歯に付着した歯石が原因です。
日々の食事などが歯に残り、歯垢(プラーク)が付着します。
その歯垢が3~5日で石灰化し歯石になり、それを繰り返す事で歯石がどんどん大きくなっていきます。
歯周病はお口の中だけではなく、体にも悪影響を及ぼします。
歯石の約75%は細菌ですので、この細菌の塊により、歯が抜けてしまったり、重度な場合は顎の骨が溶けてしまうということもあります。
さらに、食事などと一緒にこの細菌が体内に入ることにより、腎臓・肝臓・心臓に悪影響を及ぼすとも言われていますので、注意が必要です。

  • 口の臭いが気になる
  • クシャミ・鼻水がでる
  • いつもと食べ方が違う、口を気にしている、よだれが多い
  • 頬のあたりが腫れてきた
  • 歯石が付いている
  • 噛んで遊んだおもちゃに血が付く

このような症状が出てきたら、もしかしたら歯周病かもしれません…

治療

歯周病の度合いにより様々ですが、軽度の歯肉炎の場合はスケーリング処置を行います。
重度の歯周炎の場合はスケーリング処置に加え、感染病巣排除のために、周囲組織が破壊されている歯の抜歯を行います。

乳歯遺残tooth decay

犬・猫の乳歯は一般的に生後6~7ヶ月までに永久歯に生え変わります。
永久歯が萌出していても乳歯が抜けずに併存している状態を乳歯遺残と言います。
乳歯遺残はマルチーズ・トイ・プードル・ヨークシャーテリア・ポメラニアンなどの小型犬に多く、主に上顎犬歯や下顎犬歯に発生します。

乳歯と永久歯の併存が長期間に及ぶと不正咬合や歯周病の原因になるため、早期に乳歯抜歯を行います。
乳歯が破損している場合、永久歯に感染が及ぶため、早期の抜歯が必要になります。

猫の口内炎治療cats treatment of stomatitis

猫の口内炎は歯石やカリシウイルス感染症、猫白血病ウイルス・ネコ免疫不全ウイルスによる免疫抑制状態など様々な原因により起こります。
純血種に好発傾向があると言われていますが、悪化すると、唾液が多い、口臭がひどい、痛みでものが食べられないなどの症状が出ることがあります。

治療は、抗生物質やスケ―リング(歯石除去)、抜歯などを行いますが、反応率は個体により様々で、改善が無い場合は長期的に投薬が必要になる場合があります。

anesthesiology麻酔科

麻酔科についてabout anesthesiology department

各診療科で検査・手術を受ける犬・猫達の麻酔を行います。

動物達の不安や痛みを取り除くことを目標に、「全身麻酔管理」「痛みの管理(ペインコントロール)」を行っております。

当院では、安全に麻酔をかけるため、麻酔をかける前に術前検査(問診、触診、聴診、視診、血液検査、レントゲン検査、超音波検査など)を行い、くまなく全身状態を確認することで、麻酔をかけることができるかどうか、その危険性がどの程度なのか、その動物の状態に合った、できる限り安全性の高い麻酔薬、鎮痛薬はどれかなどを検討し、麻酔計画をたてます。

さらに、麻酔中に血圧維持のため静脈点滴を行ない、緊急時に速やかに対処ができるように留置針(軟らかい管)の設置を行なうことで、手術中や手術後の合併症の危険性を最小限に抑える努力をしております。

術中のモニタリングを徹底し、異変があれば即座に対応できるように備えており、手術後の疼痛管理に関しても積極的に取り組んでおり、痛みを軽減することにより動物達のQOL(生活の質)の向上を考えています。